輝くラーメンの里(7月17日)

AI要約

喜多方市内で90軒のラーメンを食べ歩き修業を積んだ男性が、市の地域おこし協力隊員を務める。元自動車試作車開発の彼は、ラーメンPR担当に就き、将来は市内に自らの店を構えたいと考えている。

喜多方ラーメンの秘密は、真剣な日々の研究によるスープ作りの丁寧さ。各店ごとに異なる味わいを生み出し、既製品ではない唯一無二のうま味を提供している。

男性は登録1周年の喜多方ラーメンの日に活動報告会を開き、老舗の源来軒で世話になった関係者らに感謝の気持ちを込めて特別な一杯を振る舞う。彼は腹くっちい喜びを追求し、ラーメンの里を輝かせる味の挑戦者として活動している。

 喜多方市内約90軒のラーメンを食べ歩いた。それだけでは物足りず、数々の有名店で修業を積む。店ごとの味を覚え、経営も学んだ。市の地域おこし協力隊員を務める男性だ▼神奈川県伊勢原市出身で、34歳になった。そば打ちや製麺を趣味でたしなんでいたが、元の職業は自動車の試作車開発。市が募集したラーメンPR担当の隊員に手を挙げたのは、「コロナ禍で傷んだ地域をもっと良くしたい」との強い思いからだった。任期を終える2年後には、市内に店を構える考えだ。後継者不足に悩む業界を盛り上げて―。周囲の期待が集まる▼全国のファンをうならせ続ける喜多方ラーメンの秘密とは一体何だろう。男性は1年間の厳しい修業の末につかんだ。決して手を抜かず、スープを丁寧に作り上げることだと。店主の真剣な日々の研さんは、店ごとに違ううま味を生み出す。既製品では、とても及ばない▼きょう17日は登録1周年となる「喜多方ラーメンの日」。男性はその発祥と名高い老舗・源来軒で活動報告会を開き、世話になった関係者らに渾身[こんしん]の一杯を振る舞う。スパイスはあくなき情熱。味の挑戦者が、腹くっちい喜び多きラーメンの里を輝かせる。<2024・7・17>