大声で威嚇、説得する駅員…不審者騒ぎを撮影する利用客 近づけないように誘導 東武線の駅で不審者対応訓練 「自分も写真や動画撮るかも」

AI要約

埼玉県さいたま市見沼区の東武野田線七里駅で不審者に対応する訓練が実施された。

訓練では、警察官が刃物を持った不審者を演じ、参加者が対応する様子を模擬。

参加者の訓練を通じて、防犯意識を高める取り組みが行われた。

大声で威嚇、説得する駅員…不審者騒ぎを撮影する利用客 近づけないように誘導 東武線の駅で不審者対応訓練 「自分も写真や動画撮るかも」

 埼玉県さいたま市見沼区の東武野田線(アーバンパークライン)七里駅で3日、刃物を持った不審者に対応する訓練が実施された。大宮東署と東武鉄道、同区役所や近隣店舗の関係者ら約30人が参加し、刺股を扱う練習も行った。

 訓練では、刃物を持った不審者役の警察官が改札付近に座り込み、大声を出して駅員や駅利用客役の他の参加者を威嚇。駅員らは110番し、警察官が駆け付けるまで、不審者に落ち着いて刃物を手放すよう説得や、騒動を撮影する利用客を不審者に接近させないよう誘導した。

 また、資機材使用訓練では署員が刺股の使い方を説明。U字形の部分を斜めに押し当てる「けさ押さえ」や「胴押さえ」「足押さえ」などを紹介し「つかまれ、押し返されたり、刺股を向けられた相手が興奮したりする危険もある。説得を試み、警察官が来るまで負傷しないことが一番重要」と強調した。参加者は「こんなに重いと思わなかった」などと言い、刺股を構えたり、押し返したりしていた。

 訓練に参加した女性(40代)は「訓練と分かっていても不審者は怖かった。子どもといたら逃げるが、一人なら自分も写真や動画を撮るかも」と振り返った。七里駅の小野寺秀一駅長は「実際の駅構内や資機材での訓練を経験でき有意義だった。駅のお客さんに防犯の取り組みを見てもらうことも重要」と話した。