萩・浜崎地区に「本と美容室」 書店と美容室が融合、新たな文化拠点へ

AI要約

書店と美容室が融合した「本と美容室 萩店」が萩市にオープン。

オーナーは神奈川県の出版社「アタシ社」で、萩市に交流拠点を創りたいと話す。

美容室と書店が融合した新業態で、地域の交流を促進する取り組み。

萩・浜崎地区に「本と美容室」 書店と美容室が融合、新たな文化拠点へ

 書店と美容室が融合した「本と美容室 萩店」(萩市浜崎町)が6月29日、萩・浜崎地区にオープンした。(山口宇部経済新聞)

 運営は神奈川県三浦市の出版社「アタシ社」。ミネシンゴ社長は「『萩にこそ、こういう場所がほしい』とのオファーを受け、オープンすることができた。いろいろな人が交わる交差点のような場所にしていきたい」と話す。ミネ社長は元美容師で、2015(平成27)年にデザイナーの妻・かよこさんと同社を設立し、出版した本や蔵書など5000冊以上を自由に読める「本と屯(たむろ)」(三浦市)を2017(平成29)年にオープンした。

 「本と屯」は2階に美容室を併設し、本と美容室をきっかけに地域の交流拠点となったことから、書店と収益性の高い美容室を組み合わせた新業態「本と美容室」を考案。2号店を探していたところ、萩で中小企業支援を行う「はぎビズ」のセンター長・獅子野美沙子さんからのオファーを受け、萩への出店に至った。

 萩店の書店部分は、同社の編集者でもあるライターの瀬木広哉さんが担当する。厳選した本を提供する「ブックスキューブリック」(福岡市)のアドバイスを受け、雑誌や専門誌、小説、児童書など約2000冊をそろえる。雑貨コーナーには、かよこさんが厳選した調味料や食器、民芸品などの雑貨を並べるほか、ドリンクや菓子も販売する。

 店内奥に美容室のスペースを設け、セット面4席、シャンプー台2席を設置。東京で技術を磨いた同社美容室部門のブランドマネージャー・菅沼政斗さんが担当し、1人1人の骨格に合ったヘアスタイルを提案する。今後は移住者やUターン者を採用し、若者が帰って来れる場所にしていくという。

 オープンから約1週間がたち、店内では髪を切りにきた客や、本や雑貨を眺める客、庭でドリンクを楽しみながらゆっくり過ごす客など、思い思いの過ごし方が見られた。ミネさんは「アタシ社4人の人生をより合わせた結果、自分たちらしい想像を超えたものができた。地域内外の人に永く愛される場所にしていきたい」と話す。

 営業時間は、美容室=9時30分~19時30分。書店と雑貨・カフェ=10時~18時。月曜、第1・第3火曜定休(9月までは不定休)。