1人だけになっても野球部守ったマネジャー「続けて良かった」…2年ぶりの舞台に最後まで声援

AI要約

小林秀峰、宮崎大宮、日向、日向工が1回戦で勝利し、全国高校野球選手権宮崎大会の2回戦に駒を進めた。

宮崎大会舞台に立った飯野の選手らは3年生のマネジャーから熱い声援を受け、2年ぶりの出場を果たした。

マネジャーは部員不足にもかかわらず、部の歴史を守るために活動し、部員が増えるきっかけをつくった。

 第106回全国高校野球選手権宮崎大会は3日目の8日、1回戦4試合がひなたサンマリンスタジアム宮崎とアイビースタジアム(ともに宮崎市)で行われた。小林秀峰、宮崎大宮、日向、日向工がそれぞれ勝ち、2回戦に駒を進めた。

 2年ぶりに宮崎大会の舞台に立った飯野の選手らに、3年生の伊藤梨亜菜マネジャーは最後までスタンドから全力で声援を送り続けた。

 全国から受験できる「全国枠」で横浜市から飯野に入学。野球の経験はなかったが、部の練習を見て魅力を感じ入部した。当時の選手は3年生4人。彼らが引退すると部員はマネジャーの自分だけになった。

 「3年間やり抜きます」。永井孝幸監督(47)に伝え、グラウンドの草むしりやボール磨き、部室掃除を続けた。「歴史を途絶えさせたくない」との思いだった。

 翌年も部員は増えなかったが、今年は1、2年生8人が入部。高城との連合チームで出場がかなった。

 グラウンドに立った仲間たちは最後まで高城のチームメートと躍動。永井監督は「彼女のおかげで止まりかけた歴史が止まらずに動き始めた」と感謝した。

 「(ここに)来られたのは選手たちのおかげ。続けてよかった」。飯野の伝統をつないだマネジャーは戦い終えた仲間たちを笑顔で見つめた。(山畑壮起)