昨年2人だけだった部員が急増「うれしかった」大山・小山田惇気主将は晴れやかな表情/東東京

AI要約

大山高校野球部の部員急増の背景や主将の思いを紹介。

新監督や部員の努力、校庭の整備などチーム作りの取り組みを述べる。

日本全体での硬式野球部員の減少とは対照的に、大山高校野球部は部員が増加していることに触れる。

昨年2人だけだった部員が急増「うれしかった」大山・小山田惇気主将は晴れやかな表情/東東京

<高校野球東東京大会:墨田工科10-0大山>◇1回戦◇8日◇江戸川

 大敗したが大山・小山田惇気主将(大山3年)の表情は晴れやかだった。

 4番を打ったが、3打数無安打、2三振。「悔しいけど、やっぱりうれしかったし楽しかったです」。昨年4月時点で、部員は松田陸内野手(3年)と2人だけ。でも、今夏は心強い仲間が25人もいた。赴任したばかりの馬場拓己監督(27)が、単独チームで試合に出るために、部員集めに奔走してくれた。

 練習試合ができるほどの広い校庭が自慢だ。部員2人でも、グラウンドの草をむしり、部室を掃除した。馬場監督は「進学して野球をやりたいけど、学力とかお金が足りない」といった、さまざまな事情を抱えた生徒たちにも積極的に声をかけ「大山に来て良かったなと思ってもらえる」チーム作りを目指していた。

 日本高野連の調査によると、全国の硬式野球部員数は10年連続で減少となった。各校が部員集めに苦労する中で、大山は部員が急増した珍しいケースだ。

 小山田主将は「大学で野球をやろうかな」と考えている。試合に敗れた悔しさは次のステージでぶつける。「暑い中ありがとうございました」。気遣いの主将の周りには、自然と人が集まってくる。【水谷京裕】