「捕獲か射殺しないと『人間は怖くないんだ』という遺伝子が残ってしまう」青森・クマによる女性死亡事故 救出に当たったハンターが警鐘 「音を鳴らせばクマが離れる」過信しないで

AI要約

青森市の八甲田山系で80代の女性がクマに襲われ死亡。現場で救出作業に参加したハンターがクマの習性を警鐘。

青森県猟友会に所属するハンターたちが捜索に出動し、救出を成功。現場でクマの存在を確認。

ハンターはクマの習性が変わった可能性を警告。遺伝子の残存を防ぐために捕獲や射殺の必要性を訴える。

「捕獲か射殺しないと『人間は怖くないんだ』という遺伝子が残ってしまう」青森・クマによる女性死亡事故 救出に当たったハンターが警鐘 「音を鳴らせばクマが離れる」過信しないで

25日朝、青森市の八甲田山系で80代の女性がクマに襲われ死亡しました。この時に、女性が襲われた現場で救出作業に当たったのが青森県猟友会に所属する「ハンター」です。

※25日の事案の詳細については写真リンクよりご確認いただけます。

25日の捜索に出動したハンターは「音を鳴らせばクマが離れる」というクマの習性を過信しないよう警鐘を鳴らします。

■捜索に出動したハンターたち

25日の捜索に出動したのは県猟友会東青支部のハンターたちです。

秋田県鹿角市で5月に捜索隊が襲われたこともあり、当初は捜索が難航することも懸念されましたが、捜索開始からわずか1時間で救出を完了しました。

その任務に副支部長としてあたったのが、小野素志さんです。小野さんたちの依頼内容は捜索隊の警護でした―。

■「クマは餌に対してしつこいので絶対に離れない」

県猟友会東青支部​ 小野素志さん

「秋田でも、そういうこと(警察官が襲われる)があったし、猟友会が持っている銃と弾は、クマ対応のものもあるので、それで追い払いをお願いしたいと(依頼があった)。クマは餌に対してしつこいので絶対に離れない。絶対にクマにそばにいるということで、そういう(捜索隊の)編成になった」

■現場には「倒れている女性」と「クマ」…

捜索隊が到着すると実際に現場にはクマがいたといいます。また、女性が倒れていた周辺には「爆竹のから」や「スピーカーのようなもの」といった音の鳴るものがあったということです。

■「音はしてたんだけど全くクマ除けになってなかった」

県猟友会東青支部​ 小野素志さん

「音はしてたんだけど、全くクマ除けになってなかった。私が思うにクマを引き寄せるような効果があったのではないかと。鈴ありますよね。あれも今あんまり効かないと思います。かえって寄ってくるんじゃないかな。今のクマは―。」

クマは捜索隊が到着しても10分ほどの間、逃げるそぶりを見せなかったということです。これまで人の気配や、音を出すとクマはその場を離れると考えられていましたが、小野さんはクマの習性が変わった可能性があると警鐘をならします。

■「クマの習性が変わった可能性」ハンターが警鐘

県猟友会東青支部​ 小野素志さん

「音が鳴ったら近くに人間がいるので、もしかしたら餌を持っていると。学習能力がすごい高いんですよ。クマは。そういうクマに対しては捕獲するか射殺するかしないと、遺伝子が残ってしまう。そのクマの『人間は怖くないんだ』という…」