兵庫県北端の漁港で獲れる“知られざる名物”…夏の風物詩として評判の「白イカ」釣りに挑戦してみると“まさかの釣果”が!

AI要約

釣り人の特権を満喫するため、白イカを釣りに行く旅に挑む

香美町の夏の味覚、白イカを活け造りや沖漬けで楽しむ

釣行の準備を整え、船で白イカを釣る興奮を味わう

兵庫県北端の漁港で獲れる“知られざる名物”…夏の風物詩として評判の「白イカ」釣りに挑戦してみると“まさかの釣果”が!

〈チェックインしてからはサバイバルのごとく魚をかき集める…! 釣った魚を豪華なお造りにしてもらえる民宿「みたはま荘」の“ヤバすぎる魅力”〉 から続く

 兵庫県美方郡香美町に位置する釣りができる宿「入り江の一軒家 みたはま荘」で日本海の絶景を前に釣り三昧、そして地魚料理を堪能した。

 最終日は町に戻り、今回の旅の目的の一つでもある白イカを釣って、釣り人の特権を存分に活かした料理をいただこう。

 香美町の夏の味覚といえば白イカ。

 イカは同属でも地方名が異なり、このあたりの地域でいう白イカとは標準和名ケンサキイカのことだ。関東地方になれば全く色彩の異なるアカイカと呼ばれるため、何イカなのか混乱することがある。

 香住漁港でその日に水揚げされた新鮮な白イカは多くの飲食店でお刺身(活きイカ)として提供され、町の名物にもなっている。

 新鮮なイカを食べることが比較的容易な環境。にもかかわらず、それでも船に乗って白イカを釣りに行くのが釣り人の性。今回の狙いは3つだ。

(1)活け造りでいただく 釣ったイカをそのまま捌いて、釣り人にしかできない超新鮮なイカを食べる。

(2)沖漬けを作る 生きたイカでしかできないとされる調理法。醤油やみりんなどを混ぜた調味料に生きたイカを漬け込んで、体内まで味を染み込ませた料理を作る。

(3)たくさん釣る 冷凍庫にいつもイカがある生活を送る。

 遊漁船に乗って白イカを釣ることでQOLまで向上する……。なんともメリットだらけの釣行! 船でのイカ釣りは今回が初挑戦となるが、はたして目標は達成できるのか。早速集合場所へと向かう。

 但馬地区最大の港である香住漁港。南防波堤の中ほどに「日光丸」の乗り場がある。出船1時間前に到着すると、すでに多くの釣り人がタックルの支度を始めている。

 最近の釣果情報を共有しあって作戦を立てる声が聞こえる。出船前の高揚感が現場に漂っていた。

 私の持ち物はクーラーと、醤油とみりんを混ぜた秘伝(1:1)のタレのみ。そして車内には釣った白イカをすぐさま捌けるよう、各種調理器具を準備しておいた。万全だ。

 イカ釣りといえば夜釣りがメインなのだが、香住漁港では他の遊漁船も含めて17時に一斉に出船する取り決めがあるそう。そして、広大な日本海であれど白イカが釣れる好漁場は決まっており、さらに釣り場への到着は先着順なのだとか。何となく船長の緊張が感じ取れた。

 まだ日が高いうちに10隻ほどの船が香住漁港を出港。水平線を目指して散り散りに進んでいく。