【湯葉】「肺」に水分を補う作用が高く鼻の保湿に役立つ

AI要約

ドライノーズとは、鼻の粘膜が乾燥した状態をいいます。原因やリスク、対策方法について詳しく解説します。

ドライノーズの予防・改善には肺に潤いを与える食材を摂取することが効果的です。湯葉や他の肺に良い食材の摂取方法を紹介します。

湯葉と梨の白ごまヨーグルトあえのレシピを紹介し、鼻の乾燥対策に役立つ食事の例を示します。

 鼻がムズムズする感じや、ヒリヒリした痛みが続く……。もしかしたら「ドライノーズ」かもしれません。ドライノーズとは、鼻の粘膜が乾燥した状態をいいます。ドライアイ、ドライマウスなどの乾燥症候群のひとつです。鼻の中の粘膜が乾燥していることによって、ムズムズ感がして鼻をかみたくなったり、鼻の奥が痛む、鼻血が出るといった症状が現れます。

 原因の多くは、空気の乾燥、エアコンなどによる室内の乾燥ですが、アレルギー治療の点鼻薬の影響、口呼吸の習慣、喫煙やストレスが要因になる場合もあります。

 ドライノーズは、不快なだけではなく、悪化すると感染症のリスクが高まるため注意が必要です。鼻の中の粘膜が乾燥すると、鼻腔内に生えている繊毛の運動が鈍くなります。繊毛運動は、ウイルスや最近を体外へ排出するバリア機能を担っています。そのため、風邪やインフルエンザといった感染症、花粉症の悪化などのトラブルを引き起こしやすくなるのです。

 とくにシニアは加齢によって鼻の中の加湿機能が低下するため、そもそも乾燥しがちです。ドライノーズばかりか、重篤な病気を引き起こさないためにもケアが必要です。

 中医学では、鼻の乾燥は「肺」と呼ばれる臓器の乾燥が原因と考えます。肺は、呼吸によって大気中のきれいな気を吸い込み、汚れた気を排出する働きがあります。肺は乾燥に弱く、この働きが低下すると、鼻や喉など呼吸器系のトラブルを引き起こしやすくなるのです。とくに、大気が乾燥する秋は、肺も乾燥しやすく、鼻の乾燥も一気にひどくなりがちなので、しっかりと対策を講じたい季節です。

 ドライノーズを予防・改善するためには、肺に潤いを与える食材を取り入れるましょう。

 おすすめは湯葉。肺に水分を補う作用が高く、鼻の保湿に役立ちます。また、喉の腫れや痛み、咳、痰の改善にも威力を発揮します。

 湯葉は美肌づくりにもおすすめです。肺は肌との関連が深い臓器でもあります。乾燥によってその働きが低下すると、皮膚の表面をガードする機能が弱まり、水分代謝が悪くなって、乾燥肌やシワの原因になってしまうのです。湯葉は肺を潤わせて、肌をしっとりと保つ「美容液」効果も果たしてくれるのです。

 湯葉のドライノーズ改善効果を高めるには、同様に肺に潤いを与えるナガイモ、レンコン、牛乳、ヨーグルト、白ごま、梨などを組み合わせるとよいでしょう。

■湯葉高齢薬膳レシピ

 湯葉と梨の白ごまヨーグルトあえ

 鼻の乾燥対策に役立つ湯葉、梨、ヨーグルト、白ごまを組み合わせたレシピ。とろりとした湯葉、サクサクした梨を、コクがあるのにさわやかな味わいの白ごまヨーグルトであえた一品は、日本酒やワインのおつまみにもぴったりです。

【材料】

●生湯葉 160g

●梨 1個

●A(ヨーグルト=大さじ4、白練りごま=大さじ1/2、レモン=少々)

●クコの実 適量

【作り方】

 ボウルに湯葉、皮をむいていちょう切りにした梨、混ぜ合わせたAを加えて全体を混ぜる。