90歳過ぎて友達は少なくなったけれど…新たな場所で新たな友を【第一人者が教える 認知症のすべて】

AI要約

Aさんは92歳で認知機能に問題はないものの、記憶が曖昧になってきている。

健脳カフェで様々な活動を楽しみながら、新しい友達を作ることに喜びを見出している。

娘さんは父のアクティブな性格や健康へのこだわり、お酒好きな一面などを伝えている。

90歳過ぎて友達は少なくなったけれど…新たな場所で新たな友を【第一人者が教える 認知症のすべて】

【第一人者が教える 認知症のすべて】

 今回は、毎週金曜日に開いている「健脳カフェ」の常連さんを紹介したいと思います。

 今年92歳のAさんは、いつも娘さんと一緒にいらっしゃいます。取材に来た記者さんが「ご夫婦じゃないんですか!?」と驚いたほど、Aさんは見かけもお話しぶりも非常に若々しい。

 ご本人によると「若い頃と比べて記憶が曖昧」とのことでしたが認知機能は特に問題なし。このまま認知機能が低下しないよう予防に努めてもらうことになり、健脳カフェをご紹介したのです。

 娘さんがこんなふうにおっしゃってました。

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 最初の頃は私から「健脳カフェに行こうよ」と声をかけていたんですが、いつ頃からか父から「明日は健脳カフェだよね」と確認してくるようになりました。自宅からここまで1時間ほど。体操、麻雀、卓球、カラオケ、将棋と、健脳カフェでその時々のやりたいことを楽しんでいるようです。新井先生の話も聞けて、刺激をもらえるのがいいみたいです。

 もともとアクティブな性格。若い頃からリーダー的存在で、友達に声をかけてゴルフの打ちっぱなしに行ったり、カラオケ大会をしたり。

 食欲は衰えることなく、私たちが食べるものと同じものを平気で食べていますね。体が丈夫なんですよ。暑さなんてヘイチャラで、毎朝早く出掛けて夕方に帰ってくるんです。どこに行っているかというと、公園。いろんな人が来るから、そこで出会った人と将棋や碁をしたりして、仲間になってくる。90歳を過ぎると、昔からの友達が少なくなってきます。神様になられたり、ご自身は健康でも奥さまの介護に入られたり。父もショックだったと思いますが、この健脳カフェや公園で、新しいお友達をたくさんつくっています。

 お酒が大好きで、強くて二日酔い知らず。お酒は脳に良くないと新井先生にも言われていますし、飲んじゃダメとしているんですが、散歩の途中、私のいないところで、何か飲んでいるみたい。これまで人さまの倍飲んできましたし、本当はやめて欲しいんですが。

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