鹿児島・奄美大島のマングース 環境省が根絶宣言 在来種に被害

AI要約

環境省は奄美大島に生息する侵略的外来種のフイリマングースの根絶を発表した。

専門家による検討会で、根絶確率が約99%と評価され、島内での存在が確認されなくなった。

フイリマングースは南アジア原産で、被害拡大を受けて国が30年以上にわたり駆除を進めてきた。

鹿児島・奄美大島のマングース 環境省が根絶宣言 在来種に被害

 絶滅危惧種を捕食するなど生態系や農業に深刻な被害をもたらしてきた侵略的外来種のフイリマングースについて、環境省は3日、鹿児島・奄美大島(712平方キロ)での根絶を宣言した。

 この日奄美大島で開かれた専門家による防除対策検討会で、最新の捕獲データを基にした根絶確率が約99%と示された。島内で捕獲されたのは2018年4月が最後で、それ以降はセンサーカメラで存在が確認されることもなく、検討会は「根絶された確率が極めて高い」と評価した。これを受け、環境省が3日午後に根絶宣言した。

 南アジアに分布しているマングースは1979年、ハブ対策などのために奄美大島に30匹程度持ち込まれた。農畜産物や在来種の被害が拡大し、00年から国が本格的に駆除を進め、これまで約3万2600匹を捕獲した。00年度から24年度上半期までの防除事業費は約36億円に上った。【山口智】