長くてしんどいけど… 壮大な景色と稜線歩き! 百名山「白馬岳」蓮華温泉からの挑戦

AI要約

白馬岳は、日本百名山の一つで登山者に人気のある山。

今回は蓮華温泉ルートと大雪渓ルートを比較しながら紹介。

蓮華温泉ルートは大雪渓ルートに比べて所要時間が長く、体力が必要。

長くてしんどいけど… 壮大な景色と稜線歩き! 百名山「白馬岳」蓮華温泉からの挑戦

 長野、富山、新潟の3県にまたがる北アルプスにある白馬岳(しろうまだけ・標高2,932m)は、日本百名山の一つで、登山者に人気の山。

 7月の3連休を利用して、1泊2日で「白馬岳蓮華(れんげ)温泉ロッジ」から白馬岳山頂までのルートを歩いた。蓮華温泉からのルートは、昨年歩いた大雪渓ルートとは登山道の趣がまったく異なり、稜線歩きを満喫できるルート。

 この記事では、今回歩いた蓮華温泉ルートを昨年の夏に歩いた大雪渓ルートと比較しながら紹介しよう。

 蓮華温泉ルートと大雪渓ルートの所要時間は以下の通り。

蓮華温泉ルート:登り7時間20分、下り6時間00分

白馬岳蓮華温泉ロッジ(標高1,470m)→(3:30)→白馬大池山荘→(2:00)→小蓮華山(これんげさん)→(1:50)→白馬岳

大雪渓ルート:登り6時間05分、下り3時間45分

猿倉荘(標高1,230m)→(1:00)→白馬尻荘→(4:30)白馬岳頂上宿舎→(0:20)→白馬山荘→(0:15)→白馬岳

 蓮華温泉ルートは大雪渓ルートに比べて、登りで約1時間15分ほども所要時間が長い。また、山小屋が白馬岳山頂よりさらに先にあるため、その分時間がかかる。今回筆者が利用した白馬岳頂上宿舎は、山頂からさらに30分ほど先の場所にあり、疲れ切った体に最後の下りがとても長く感じられた。

 休憩時間を含めると、実際の行動時間はさらに長くなる。このルートを利用する場合は、十分な体力が必要である。

 早朝2時、トイレを完備する、70台駐車可能な蓮華温泉駐車場は8割ほど埋まっていた。

 車中で仮眠後、明るくなると同時に登山開始。

 蓮華温泉から白馬大池までは、樹林帯の中の登山道を歩く。

 途中「天狗ノ庭」と呼ばれる場所からは、雪倉岳、朝日岳が目の前に見え、圧巻の景色。登りはじめから2時間弱、眺めのよいこの場所で休憩をとる。

 そこからさらに1時間40分ほど登ると、視界が開けた場所に出る。「白馬大池」だ。白馬大池は栂池自然園からの登山道との合流地点。ここで一気に登山者の数が増える。

 白馬大池からは森林限界を超え、登山道は石のガレ場歩きとなる。

 「小蓮華山」までの稜線を多くの登山者が歩いているのが見え、振り返る度に白馬大池の姿は小さくなっていく。

 白馬大池から2時間かけてようやく小蓮華山に登頂。休憩を含めるともうすでに6時間以上行動している。疲労もかなり溜まってきた。しかし、先はまだ長い。

 午後になるに連れて、空には雲が広がり稜線も雲に隠れる。

 ここまで急な登りが続いていたため、小蓮華山からのなだらかな稜線歩きに、メンバーの顔に笑顔が浮かぶ。

 稜線の先に見える、岩の山が白馬岳山頂だろう。「本日、最後の登りだから頑張ろう」と声を掛け合いながら岩の上へ登ると、さらに稜線は続く。山頂だと思っていたのは手前の岩山だった。

 まだ先は長そうだ。筆者らは少し開けた場所で小休止をすることに。岩場だらけの登山道だったが、気が付くと辺り一面、高山植物の花畑。登ることに必死で、花に気付く余裕さえなかったのだ。

 最後の岩山をマーカーを頼りに登りきると、ビクトリーロードのような稜線が現れる。長い稜線の先にようやく白馬岳山頂が見える。

 残念ながら、360度の展望の山頂はガスで覆われて何も見えない。

 蓮華温泉からのルート、覚悟はしていたが想像通り長いルートだった。

 山頂を越えて、さらに30分かけて本日の山小屋「白馬岳頂上宿舎」へ向かいチェックイン、長い1日がようやく終わる。