夫が「裸の写真を撮らせて」迫ってきて…夫婦間の「ラブハラ(ラブハラスメント)」に要注意!

AI要約

ラブハラスメントについて解説。恋愛に関する話題で相手に精神的苦痛や不快な思いを与える行為。セクハラやモラハラともかかわりが深い。

恋愛や結婚の価値観を押し付けたり、相手を見下したりする行為がラブハラの範囲。夫婦間でも起こりうるため注意。

具体的な事例として、妻からの愛情表現ルーティンを守らないと不機嫌になる新婚夫のストーリー。

夫が「裸の写真を撮らせて」迫ってきて…夫婦間の「ラブハラ(ラブハラスメント)」に要注意!

「モラハラ(モラルハラスメント)」を初め、夫婦のあいだにはさまざまなハラスメントが潜んでいます。今回は「ラブハラ(ラブハラスメント)」について「恋人・夫婦仲相談所」の所長である三松真由美さんに解説してもらいます。

ラブハラとは、恋愛に関する話題で相手に精神的苦痛や不快な思いを与えるハラスメント。セクハラ(セクシャルハラスメント)やモラハラともかかわりが深く、「自分の恋愛や結婚などの価値観を相手に押し付ける行為」と定義されています。

わかりやすいのは、職場や学校で交わされる恋バナのシーンで出てくるような

「彼氏(彼女)いないの?」

「え、誰とも付き合ったことないの?」

「なんで結婚しないの?」

「相手が見つからないのは探す努力をしてないからだよ」

「一人じゃ人生つまらないよ」

「20代のうちに恋人を作るべきだよ。紹介しようか」

などの会話。なにげない会話に見えて、今の時代ではアウトの領域に入ります。

彼氏、彼女を作ることや結婚を強制したり、シングルでいる人を見下したり哀れんだりする「カップル至上主義」「恋愛至上主義」的な発言もこれにあたります。

これがさらに進んで

「最近色っぽくなったけど彼氏でもできたの?」

「彼女ができないのはお前がだらしないからだ」

「もっと痩せないと結婚できないよ」

といったところまで踏み込んでくると、これはもうセクハラ、モラハラの領域になってきます。

このように一般的には他人に対して行われることが多いラブハラですが、じつは夫婦間でも起こることがあるので要注意。

スタジオミュージシャンのシンタさん(仮名 37歳)は、8歳年下の妻と半年前に結婚したばかり。元はバンドを組んでライブ活動もしていたシンタさん。バンドの大ファンだった妻からの猛烈アピールに押されて結婚したそうです。

「ウチのバンドの中では俺がビジュ的にも一番地味でモテなかったんですが、なぜか妻は僕をめちゃくちゃ推してくれて、差し入れやプレゼントも最初からすごかったんです。まあ、その当時、特定の彼女もいなかったし、嫁の実家が資産家で“太い”のも正直、魅力的でした。

向こうの両親も、俺が売れないミュージシャンと知った後も『シンタさんは好きなことをやっていていいのよー』みたいに言ってくれたし、これはラッキーと思って交際3カ月で結婚を決めたんですけど」

妻からの猛プッシュで結婚したシンタさん、新婚半年で幸せの絶頂かと思いきや、妻からのラブハラスメントに悩んでいました。

「嫁は『夫はこうすべき』『夫婦の愛はこうあるべし』という“べき思考”にこり固まっていて、それを俺に押し付けてくる。例えば…

・朝起きたらまずおでこにキスをする

・出かける前と帰ってきたあとは、家にいる方はお見送りとお出迎えのために玄関に出て、ハグと軽いチークキスをする

・道を歩くときは必ず夫が車道側で妻をエスコート。そして妻の荷物は夫が持つ

・店に入るときは夫がドアを開けて妻を先に通す“レディーファースト”を徹底

・寝室では妻が眠りにつくまで夫は必ず腕枕をする

…など、まだまだたくさんあります。

こういった妻の『愛情表現ルーティン』を守らないと、めちゃくちゃ不機嫌になるんです。遅刻しそうなときは玄関先で悠長に『お見送りルーティン』をするより、1秒でも早く出られるように靴をそろえてくれておいた方が数倍嬉しいかも」

シンタさんがミュージシャン仲間にこのような話をしても「愛されていてイイっすね~」「のろけてんじゃねえよ」と冷やかされるばかりで、なかなか理解してもらえないとのこと。

愛情表現は自然と湧き出るものであって、それを強制されると一種のハラスメントになるという事例と言えるでしょう。