吉野家、ダチョウ肉を使った「オーストリッチ丼」限定販売。まさかのスキンケア商品も

AI要約

吉野家がオーストリッチミートを使用した新メニューを発売し、ダチョウ事業の内容をアピール。

オーストリッチミートは赤身でジューシーな味わいが特徴であり、美容や健康分野でも注目されている。

さらに、SPEEDIAがオーストリッチオイルを使用したスキンケア商品を開発し、販売を開始した。

吉野家、ダチョウ肉を使った「オーストリッチ丼」限定販売。まさかのスキンケア商品も

 吉野家はダチョウ肉(オーストリッチミート)を使った「オーストリッチ丼~スープ添え」を「クッキング&コンフォート」スタイルの吉野家約400店舗で発売した。価格は1638円で約6万食の数量限定販売となる(なくなり次第終了)。

 吉野家のダチョウ事業を手掛ける「SPEEDIA」の牧場で生産した良質なオーストリッチミートのモモ肉とヒレ肉をローストビーフ風に仕上げたもので、ホースラディッシュの醤油たれとサワークリームのホワイトソース、玉子の黄身を添えている。クセやくさみのないオーストリッチミートでしっとりと柔らかくジューシーな赤身肉ならではの旨味を味わえる。吉野家が牛豚鶏以外の肉を使用するのは本商品が初めてとなる。

 発売当日には発表会も行なわれ、ダチョウ事業の内容を大々的にアピールした。冒頭では吉野家ホールディングス 代表取締役社長の河村泰貴氏が登壇し、ダチョウ事業の概要について語った。

 ダチョウに関する事業を行なっているのは吉野家ホールディングスが100%出資する子会社「SPEEDIA」で、茨城県石岡市に自社牧場を持ち、そこでダチョウの飼育・研究・商品開発・販売を行なっている。

 吉野家では食糧の種類の集中化を防ぐため畜種分散の必要があると考えており、オーストリッチミートを「第4の肉」と位置付け、2017年からその可能性について研究を続けていた。その結果、食糧としてだけではなく、美容と健康の分野で新機能を発見し、人間の豊かな暮らしに貢献できることが分かったという。

 続いて獣医師・獣医学博士/京都府立大学 学長の塚本泰宏氏と農学博士/吉野家ホールディングス 執行役員の辻智子氏が登壇し、オーストリッチミートの具体的な機能性について解説した。

 まず判明したのが美容分野で、オーストリッチオイルが肌へ美容成分が浸透する効果を促進することが分かり、ナイアシンアミドに関しては23倍もの浸透効果があるという。

 これを活用するため、美容分野で新たに商品を開発。オーストリッチオイル配合スキンケア商品「グラマラスブースターオイル」「グラマラスエイジングクリーム」を今回発売することになった。今後は「ハンド&ボディケアミルク」も発売し、オーストリッチオイルの卸販売も行なうとのことだ。

■ 「SPEEDIA」スキンケア商品

・「グラマラスブースターオイル」(50mL 1万4000円前後/17mL 5200円前後)

・「グラマラスエイジングクリーム」(40g 1万5000円前後)

 販売はSPEEDIA公式販売直販サイトに加え、日本調剤オンラインストア、ヨドバシ.comでも販売を開始し、今後も販路を拡大していくという。同日に表参道のスパイラルビル1階イベントスペース(東京都港区南青山5-6-23)にポップアップショップもオープンした。

 健康・医療分野でも研究が進んでおり、オーストリッチミートは鶏ササミ肉のように低脂肪・低カロリーかつ牛肉のように鉄分が豊富で、両者の強みをあわせ持った脂肪の過剰摂取になりにくい健康なたんぱく源となる。

 さらに抗疲労成分であるアンセリン・カルノシンといったイミダゾールジペプチドやコエンザイムQ10が多く含まれており、抗酸化作用、疲労回復、血管老化防止の効果が期待できるという。

 フリーアナウンサー・俳優の宇垣美里さんも登場し、SPEEDIAのスキンケア商品の試用やオーストリッチ丼の試食を行なった。

 記者もオーストリッチ丼を試食したが、ローストビーフ風に仕上げられた肉はクセもなくしっかりとした味わいでさっぱりしていて食べやすい。よい意味で同社の既存商品とキャラクターがかぶっていないのでメニューの幅を広げる意味でも期待できそうな商品だ。