人気の「高尾山」で「あわや」の体験も! 「夏の低山登山トラブル」3つの実体験「NG行動&対策」レポ

AI要約

夏の登山での熱中症対策について、筆者の実体験を通して紹介。

熱中症の初期症状や対策について詳細に説明。

水分と塩分のバランスを保ちながら登山を行うことの重要性について示唆。

人気の「高尾山」で「あわや」の体験も! 「夏の低山登山トラブル」3つの実体験「NG行動&対策」レポ

 アウトドアアクティビティへの関心が高まる夏は、海や川だけでなく、登山に挑戦しようと計画している方もいるはず。そんな方は登山用品の購入やレンタルだけでなく、ぜひ知識も増やしていただきたい。

 登山において適切な装備は命を守る重要なものだが、それは知識も同じ。事前に知っていれば、未然にトラブルを予防できるのだ。今回は筆者の実体験でのトラブルを例に、夏山での予防と備えについて紹介したい。

 登山の基本は早出早着といわれ、早朝から行動することが多い。しかし、昨今の夏の気温は異常で、比較的気温が低い時間帯に行動しても、運動強度の高い登山は常に油断ができない。

 筆者に熱中症と思わしき症状が出た時も、涼しい時間帯に行動し、最も気温が高くなると予測される14時には下山する計画だった。

 行動している中で最初に感じた異変は頭痛。行動不能に陥るほどではなかったが、大事をとって休憩することにした。幸いなことに日陰があり、休憩していると頭痛は和らいだが今度はふくらはぎが痙攣しはじめた。

 痛みはないが動きが鈍く、ピクピクと痙攣する足を見て「動けなくなったらまずい」と怖くなった。撤退を決定してから道中にあった茶屋でスポーツドリンクを購入し、飲んだ後に症状が改善してから「熱中症かも?」という思いが頭をよぎった。

●水分補給だけでは不十分だった熱中症対策 登山の最中に足が攣ってしまった経験はあったが、それは寒い時期のこと。はじめて気温の高い季節に足に異変が起こったため、気になってその原因を調べてみたところ、熱中症の初期症状である手足の痙攣であるとわかった。

 この症状は水分のみを補給し、汗と一緒に排出される塩分などの成分が体内に不足すると起こるようだ。振り返ってみると、当時は水分補給は水のみだったので、条件は揃っていたように思える。

 昨今は熱中症対策として水分だけでなく塩分補給も推奨されており、水分と塩分を同時に小まめに摂取すると、熱中症予防になるとされている。

 なお、今は過去の教訓を生かし、水、麦茶、スポーツドリング、塩タブレット、水に溶かして使用するタイプの電解質補給タブレットを夏の登山では併用し対策している。

 その他にも予防として日傘やハンディファンを利用し、暑さの厳しい夏の低山での熱中症対策に気を配るようになった。