“鳥取のジャズ”を本場デトロイトの世界最大級フェスで演奏!地元実行委員会が若手バンドを大舞台へ

AI要約

鳥取市の大学生ジャズバンドがアメリカのデトロイトで開催される世界3大ジャズフェスに出演する。地元団体の活動がきっかけとなり、メンバーは熱い思いで演奏に臨む。

ジャズバンド「The Bop’s」は鳥取大学の学生中心で構成され、デトロイト・ジャズフェスティバルへの出演に向けて夜遅くまで練習に取り組んでいる。

鳥取JAZZ実行委員会が若者のジャズ育成に取り組み、デトロイトのフェスに参加するバンドのサポートを行っているが、資金調達に苦労している。

“鳥取のジャズ”を本場デトロイトの世界最大級フェスで演奏!地元実行委員会が若手バンドを大舞台へ

鳥取市の大学生を中心とするジャズバンドが、8月末にアメリカのデトロイトで開かれ、世界3大ジャズフェスと呼ばれる国際的なイベントに出演する。鳥取をジャズで盛り上げたいと地元でフェスなどを開催してきた団体の活動がきっかけとなっていて、ジャズの本場での演奏に向けてメンバーの思いは高鳴っている。若者バンドを鳥取から送り出す地元の団体の想いを取材した。

夜も深まった鳥取市の繁華街でノリのいいメロディを響かせるのは、ジャズバンド「The Bop’s(ザ・バップス)」だ。リーダーの井上拓美さんは「ビバップ、ハードバップという昔のジャズの王道をやりきる。そういったバンドです」と紹介する。

バンドメンバーは4人中3人が鳥取大学の学生で、リーダーの井上さんも元鳥大生の社会人1年目だ。夜遅くまで練習に力が入る理由を「デトロイト・ジャズフェスティバルという世界3大ジャズフェスティバル、デトロイトであるジャズフェスティバルに出させていただきます」と語ってくれた。

彼らが出演するのは、8月30日からアメリカのデトロイトで開かれる「デトロイト・ジャズフェスティバル」。世界中の有名アーティストが多数出演し、4日間の期間中、30万人以上の観客が訪れる世界最大級のジャズイベントだ。

フェスに出ると決まったときの感想を井上さんは「怖っ!という感じですかね。でも練習を進めていくにつれて楽しみというか、ワクワク感が徐々に強くなっています」と語る。

このイベントに彼らを送り出すのが、鳥取JAZZ実行委員会だ。ジャズで鳥取を盛り上げようと2011年から毎年、鳥取市の中心市街地を会場に路上フェス「鳥取JAZZ」を開催しながら、ジャズ文化を根付かせるために若い世代への音楽教育も行ってきた。

こうした取り組みの中で、5年前から「鳥取JAZZ」のプロアーティストが、デトロイトのフェスに出演するなど交流事業がスタート。そして2024年は、次世代育成の観点からThe Bop’sを含め、大学生や高校生など12人を送り出すことを決めた。

鳥取JAZZ実行委員会・菊池ひみこ実行委員長は「実際に向こうの地を踏んでもらって、その空気を体で感じてもらって一緒にセッションをして、向こうの雰囲気を体感してもらうことが一番の目的」と話した。

現地では、地元の学生たちとの交流やセッションも予定。若い世代にとっては、本場のジャズを体感できるまたとない機会だ。一方でネックとなっているのがお金の問題で、参加者やスタッフ約20人分の渡航費や滞在費に数百万円が必要で大きな負担となっている。

そこで不足分を賄おうと始めたのが、クラウドファンディングだ。金額の目標達成に関わらずフェスに出演するものの、現時点の支援額は目標の135万円に対して約63万円と半分しか到達していない。

菊池実行委員長は「なかなか苦戦していて、鳥取から学生のバンドがアメリカ3大ジャズフェスに出演できるという、これがとても大きな意味を持っていることを皆さんに知ってもらいたいし、そういった若者を応援することが地元の文化の発展に寄与することを知ってもらいたい」と話した。