47年の歴史に幕、老舗ラブドール「オリエント工業」、「共に歩んだ時間を思い出して」

AI要約

ラブドールメーカーのオリエント工業が事業終了を発表。創業者の体調不良により引退が決定。

同社のギャラリー&ショールームや工場の営業も終了日が決定。造形師によるラブドール作品を鑑賞できた場所。

オリエント工業のラブドールは、性的な目的だけでなく心の安らぎを得られる女性像を目指して開発されていた。過去には高齢者介護用ダミー人形や患者ロボットも製造していた。

47年の歴史に幕、老舗ラブドール「オリエント工業」、「共に歩んだ時間を思い出して」

ラブドール(女性の等身大人形)の老舗メーカー、オリエント工業(東京都台東区)は21日、同社のホームページ(HP)で事業終了を発表した。昭和52年に同社を創業した土屋日出夫代表が体調を優先するため引退を決めたためだという。HPで「私たちの会社が皆さまの生活の一部となり、共に歩んできた時間を思い出して頂けると幸いです」とつづった。

造形師が作ったラブドール作品を鑑賞できる同社の「ギャラリー&ショールーム」(入場料1000円、予約不要)の営業は9月20日まで。工場の営業は10月20日に終了する。

同社は目指すラブドールについて、HPで「性処理だけが目的の単なる『ダッチワイフ』ではなく」「常に寄り添って『心の安らぎ』を得られる女性像の開発」を掲げていた。「何らかの事情で性的な重荷をお持ちの方々に、精神的、肉体的な充実感を持っていただけるようお手伝いをさせていただく事もありました」としている。

同社は昭和52年に「微笑」という名の第1号製品を開発。ラブドール製品の改良に試行錯誤を繰り返す一方、平成15年には高齢者介護の練習用ダミー人形「とめさん」も開発。23年には昭和大歯学部やロボットメーカーと臨床実習用患者ロボットも共同開発した。同社製品の写真集やコンピューターゲームも過去に登場した。