“縁”は向こうから来るもの!?お引っ越しはある日突然に【パリ在住・井筒麻三子】

AI要約

人気YouTubeチャンネル「GOROGORO KITCHEN」のMamikoこと井筒麻三子さんが、パリでの家探しや新しい暮らし方を綴ります。

引っ越しを考えるきっかけや既存の住まいに対する思い、新しい賃貸物件を見つける難しさ、意外な転機の話。

新しい家を探す苦労や現状維持の難しさ、突然訪れた内見のチャンスについて綴られています。

“縁”は向こうから来るもの!?お引っ越しはある日突然に【パリ在住・井筒麻三子】

人気YouTubeチャンネル「GOROGORO KITCHEN」のMamikoこと井筒麻三子さんが、パリでの家探しや新しい暮らし方を綴ります。

昔から引っ越しを考えるたびに、人からよく言われた言葉が「家は縁だから」。この数年、ずっと「引っ越したいなあ」と言い続けていたものの、自分たちから率先して家探しをしていたわけではなかった。それでも引っ越しが決まったのは、やはり縁があったのかなと感じている。

これまで住んでいた近代建築の家は、最初「微妙かしら」と思ったのにも関わらず、気がついたら8年も住んでいた。もしコロナ禍がなかったら、そしてそれがためにYouTubeチャンネルを始めていなかったら、今も不満なく住んでいただろうと思う。結果的には、それぐらい居心地の良い家だった。けれど夫が通っていたコワーキングスペースが閉鎖になったため家で働くようになり、動画を撮影するために~と蚤の市や可愛いお店に出掛けてはあれこれ購入し家財が増えるうち、心地良かった家は確実に手狭になっていた。

しかし前回の記事にも書いたが、パリで良い賃貸物件を見つけるのはとても難しい。ならば勢いよく、購入してしまおう! という選択をする人もいるだろう。けれど、パリは東京以上に家も高い。先日も不動産屋さんに掲示されていたパリ郊外(東京で例えれば三鷹ぐらいのエリア)の90平米ぐらいのアパルトマンの値段を見たが、97万€(約1億6000万円。もちろん中古です)していた。小市民にはおいそれとは買えない額なのだ。

新しい賃貸物件は厳しい、さりとて購入も難しい。そんな状況から、何度考えても「やはり現状維持しかないか」てな結論に達していたのだが……ある日突然、転機は訪れた。

事が起きたのは、大家さんからの1本のメール。「〇〇にある物件が空いたんだけれど、もし知り合いの日本人で興味ある人がいたら教えてね」。聞けば、我が家より2つ先の駅にある家で(つまりパリ中心より2駅分遠くなる)、20平米以上広いのに、それほど家賃は変わらないという。物価が上がっているため、パリ賃貸物件をみても、今の家とあまり変わらない値段で広い家は通常あり得ない。知り合いっていうか、我が家が興味あるんですけど! 突然内見に行くことになった。