だから伊能忠敬は20歳下の天文学者を師匠として仰いだ…一流にグッと近づく「マイ師匠」の見つけ方

AI要約

和田秀樹さんによると、人生の充実度を高め、楽しく生き抜くためには、『ロールモデル』の存在が非常に重要だ。

和田秀樹さんは、自分のリソースを最大限に活用することが重要であり、特技や知識・経験のリソースを活かす方法を提案している。

例えば、特技や経験を再開してみることで、新たな楽しみや可能性を見つけることができるかもしれない。

人生の充実度を高め、楽しく生き抜くためには何が必要か。精神科医の和田秀樹さんは「わたしたちが人生を歩むにあたっては、目標にできる『ロールモデル』の存在効果は絶大だ。さまざまな人に夢を与え、方向性を与え、才能を引き出すだけでなく、生きていくうえで大いに刺激を受け、歩む道の目標や憧れの対象となる人を見つけることは、自身の充実にも幸福にもつながる」という――。

 ※本稿は、和田秀樹『60歳からは勉強するのをやめなさい』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。

■特技は「知識・経験のリソース」である

 自分のリソースを最大限に活用─らくらく学習のコツ①

 本書が唱える「らくらく学習」では、「これまでの人生で自分が蓄積してきた知識・経験などのリソースを最大限に生かす」ことを重視しています。

 こう言われたとき、みなさんはどんなものを自分のリソースと考えるでしょうか?

 真っ先に浮かぶのは、「知識・経験のリソース」。現役時代の職業・職種に関連する事柄、職業人としての経験でしょう。

 本書の序章でも、定年後に現役時代の経験を生かすために、大学で臨床心理学を学ぶ学生を取り上げました。また、人事・労務関係の部署ではたらいていた人が、難関の社会保険労務士を目指すなどの例があります。

 このように現役時代の職業的リソースを生かすと言うと、資格取得的なものを想像する方も多いと思いますが、それだけではありません。

 たとえばJICA(国際協力機構)を通じて、海外派遣されるシニア海外ボランティアなども、個人リソースを最大限活用したものです。

 経験のリソースということで言えば、特技も相当します。

 たとえば子ども時代、絵を描くのが好きで、コンクールにもたびたび入賞するような腕前だったのに、長いこと絵筆には触れていなかったという人も、再開してみたら新たな楽しみを発見できるかもしれません。