「私の23年は一体…」働いたことのない超富裕層妻が「夫の浮気」より衝撃だったこと

AI要約

専業主婦世帯が減少傾向にあり、働かない選択肢が減少している背景について述べられている。

コロナ禍や物価上昇などが専業主婦の立場を影響していることが示唆されている。

超富裕層に育った専業主婦が夫から働くように求められた事態について描かれている。

「私の23年は一体…」働いたことのない超富裕層妻が「夫の浮気」より衝撃だったこと

「完全な専業主婦の方が夫や家族から“働いてほしい”と言われる背景が、必ずしもお金だけではないことが多々あります」とはキャリア10年以上、3000件以上の調査実績がある私立探偵・山村佳子さんだ。

2024年2月19日に更新された厚生労働省の研究機関・労働政策研究・研修機構(JILPT)のデータによると、共働き世帯が1278万世帯に対し、専業主婦世帯は、517万世帯。この40年で専業世帯が半減していることがわかる。

背景には物価高もあるはずだ。総務省の消費者物価指数、最新データを見ると、2024年3月の消費者物価指数は2020年の平均を100として107.2に上昇。物価高が叫ばれていた前年同月と比べて、さらに2.7%も上がっていた。

ただ、「生活のために働く」必要のない世帯というのもあるのは事実だ。野村総合研究所は、定期的に富裕層に対してアンケート調査を行い、日本の富裕層の世帯やその資産額を報告している。最新のデータは2023年3月1日に発表したもので、148.5万世帯が資産額1億円以上の「富裕層」とされ、純金融資産額は364兆円だという。そんな「富裕層」にとって「働く」とはどんな意味があるのだろうか。

今回、山村さんのところに相談に来たのは、まさに超富裕層の家に育った49歳の専業主婦・慶子さん。資産家の娘として生まれ、社会で仕事をしたことがない。慶子さんは結婚23年になる50歳の夫の変化について悩んでいた。

前編「純資産10億円「超富裕層」に生まれ育った専業主婦が「働け」と夫に言われてブチ切れるまで」では夫の「変化」の過程をご紹介した。夫は妻の実家が建てた家に住む“マスオさん”で、イベント会社を経営している。コロナ禍こそ大変だったようだが、今は多忙を極めている。社長自ら現場に立ち、陣頭指揮をすることも多く、真っ黒に日焼けをしている。夫妻には21歳の大学生の息子と、19歳の専門学校生の娘がおり、2人とも家を出ている。

夫はお嬢様育ちで世間知らずの慶子さんを、かつては受け入れ愛していたが、コロナ禍を経て突然「働かない奴は人間のクズだ」とまで言うようになった。その意識変化の背景に何があるのかと考えるうちに、夫の会社でアルバイトをする息子から「マジでやばいよ」という助言があった。慶子さんは発言の背景に女性がいることを直感し、山村さんに調査を依頼した。調査の目的は、夫が離婚を切り出して来たら、それを阻止することだ。