“頑張っても片づかない家”を、“頑張らなくても片づく家”にできた私と家族の変化

AI要約

片づけが苦手な女性の一人、さおりさんのストーリー。

片づけられない原因や子ども時代の影響、そして家庭力アッププロジェクト®に参加しての変化。

モノの選別やゴール設定を通じて、片づけの習慣化への取り組みを紹介。

“頑張っても片づかない家”を、“頑張らなくても片づく家”にできた私と家族の変化

 5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。

■case.77  モノに動かされ続けた生活にピリオド 夫・子ども1人/自営業

 片づけが苦手という人は、物心ついた子どもの頃から家の中が散らかっていたというケースがよくあります。親が作ってきた環境を、大人になっても知らず知らずのうちにまねしているのです。

 さらに大きな問題として、きれいな家の状態を知らないまま育つということが挙げられます。家は散らかっている状態が普通だというイメージが刷り込まれているので、きれいな家の状態を思い描けません。具体的なゴールが決まらないまま、来客があるなどの理由で急に片づけてみても、終わりの見えない作業に疲れて挫折してしまうというのはよく聞く話です。

「家に人が来るときは前の日から必死で片づけて、でもすぐまた元に戻るというのをくり返していました。自分は片づけられないのに、小学生の子どもには『片づけなさい!』と怒ったり……。自己嫌悪ばかり感じていましたね」

 今回ご紹介するさおりさんも小さな頃から片づけが苦手で、4年前に引っ越した家の中は住み始めた当初から散らかっていました。

「引っ越しの当日、業者さんが来ても箱詰めが終わっていませんでした。業者さんも手伝ってくれて、とりあえず全部段ボール箱に入れて運んでもらいました」

新居に必要なモノや使わないモノなどを考えずに始まった新生活。なんとか暮らせるように整えたものの、モノは雑然と置かれ、開けていない段ボール箱はいくつも放置され、とてもきれいな状態とは言えません。

 生活していくにつれて増えたモノも家の中に散乱してしまい、さおりさんは本格的に片づけようと決意します。ちょうどそのときに、家庭力アッププロジェクト®の存在を知りました。

「最初は『たった45日間で片づけるなんて、無理!』と思っていました。でも、せっかくのチャンスだし、リビングとかキッチンだけでもきれいになったらいいかなと思って参加しました」

 “いる・いらない”の基準を学んでから家の中に散らかっているモノを一つずつ選別してみると、使わないのに残していたモノばかりでした。