夏場の体臭注意! 「ワキガ」の治療や臭いの緩和策とは?【セルフチェック法も解説】

AI要約

ワキガは、腋臭症といわれる病気であり、脇から強い臭いがする症状が主に挙げられます。そして、アポクリン腺から出てくる汗に含まれる脂質が皮膚表面の細菌を分解し、特有の臭いを発するため、ワキガの嫌な臭いが発生します。

ワキガの原因は、アポクリン腺から出る汗に含まれる脂質が皮膚表面の細菌と反応して特有の臭いを発生させることが挙げられます。アポクリン腺の数が多く、大きい方や遺伝、生活習慣の乱れがある方がワキガになりやすい傾向にあります。

自分がワキガかどうかを見分ける方法として、耳垢の湿り具合や脇毛の量、汗の量、黄ばんだ汗染み、脇毛に白い粉が付くかどうかをチェックすることが効果的です。これらの要素を確認することで、ワキガの可能性を見極めることができます。

夏場の体臭注意! 「ワキガ」の治療や臭いの緩和策とは?【セルフチェック法も解説】

夏場は汗をかきやすく、冬場よりも薄着になるため体臭が他者に伝わりやすい時期。中でも脇から強い臭いのするワキガは社会、日常生活でも指摘しずらいデリケートな問題です。

生活習慣や食事などの乱れなど、いわゆる不摂生などもワキガの原因だといいます。そこで、ワキガの症状と原因、治し方などを解説します。

※この記事はMedical DOCにて【「ワキガ」の見分け方・発症しやすい人の特徴はご存知ですか?医師が監修!】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

Q.ワキガはどんな症状ですか?

ワキガは、腋臭症といわれる病気であり、脇から強い臭いがする症状が主に挙げられます。また、その他の症状としては、次のようなものが代表的です。

脇に汗染みができやすい脇毛から白い粉が吹くことがあるワキガの臭いの元となるアポクリン腺分泌物は、脇に汗染みを作りやすいです。また、脇から白い粉が吹くこともあります。

Q.ワキガの原因はなんでしょうか?

ワキガの原因は、厳密には汗の臭いではありません。身体には汗腺がいくつもありますが、その汗腺にも2種類あります。エクリン腺とアポクリン腺の2つです。このうち、エクリン腺は全身に備わっている汗腺で、体温調節する機能を担っています。

一方、アポクリン腺については、脇の下・陰部・外耳道などの特定の部位にしか存在せず、精神的緊張を感じた際に汗を分泌する機能を備えています。そして、ワキガに関係するのはアポクリン腺の方です。

ほとんど水分であるエクリン腺からの汗に対して、アポクリン腺から出てくる汗にはタンパク質・脂質・糖などを含みます。中でも脂質は、皮膚表面の細菌を分解する作用があります。

この作用により、独特の臭いを発する低級脂肪酸をつくるため、ワキガの嫌な臭いとして感じるのです。

Q.どんな人が発症しやすいですか?

ワキガは、次のような方が発症しやすいといわれています。

・アポクリン腺の数が多く、大きい方

・遺伝がある方

・生活習慣が乱れている方

まず、アポクリン腺の数が多い方や腺が大きい方が発症しやすい傾向です。

アポクリン腺自体は誰にでもあるものですが、数が多いとそれだけ分泌される汗の量が多くなります。また、腺が大きいことも汗の量が増える要因です。そのため、臭いが強くなる傾向です。

また、遺伝も考えられており、両親がワキガである場合も発症する可能性が高いといえます。

生活習慣とも密接にかかわっており、食事バランスが乱れている方や喫煙する方が発症しやすいです。

Q.女性でも発症するのですね。

女性でも発症する可能性はあります。アポクリン腺の働きは、性ホルモンの働きが活発になることで増加します。

特に女性の場合は、妊娠・出産・月経などの女性ホルモンが活発になる時期があるため、その時期に応じてアポクリン腺の働きが強くなる可能性が高いです。そのため、女性でも発症する可能性があるのです。

Q.自分がワキガなのか見分ける方法を知りたいです。

自分がワキガなのかを見分ける方法としては、次のような項目をチェックしてみましょう。

・耳垢が湿って粘り気がある

・両親にワキガの方がいる

・脇毛の量が多い

・汗の量が多い

・黄ばんだ汗染みができる

・脇毛に白い粉がつく

全てに該当したからといって、必ずしもワキガというわけではありませんが、これらの項目である程度見分けることができるでしょう。

まずは耳垢の状態を確認します。耳にはエクリン腺は存在せず、アポクリン腺のみが存在しています。そのため、耳垢の湿り具合はアポクリン腺のみで決まるのです。耳垢が湿っている方の80%がワキガであることがわかっているため、目安となるでしょう。

両親にワキガの方がいる場合でも、ワキガの可能性が疑われます。アポクリン腺の量は、成長とともに増減する物ではなく、遺伝による影響が大きいといわれています。そのため、両親でワキガの方がいるということは、体質として遺伝しているケースがあるのです。

脇毛の量が多いかどうかも見分ける基準となります。アポクリン腺は毛穴とつながっており、脇毛の多い方ほどアポクリン腺も多い特徴があります。そのため、脇毛の量が多い方ほど、ワキガになりやすい体質といえるのです。

汗の量も見分けるポイントです。エクリン腺の数は、ワキガとの直接関係はありません。しかし、エクリン腺が多く汗を大量にかく方の場合は、エクリン腺より分泌された汗が、アポクリン腺から分泌された汗を広げる可能性があります。

臭いの拡散力も高くなるため、汗の量が多い方はワキガの可能性が疑われます。

黄ばんだ汗染みができるかどうかも見分ける方法のひとつです。汗染みは、アポクリン腺から分泌される汗に含まれるリポフスチンによって生じます。

リポフスチンが多いほど、染みが濃くなるのです。衣類に頻繁に黄色い染みがついている場合には、ワキガの可能性が高いといえるでしょう。

脇毛に白い粉がつくかどうかも、ワキガであるかを見分ける効果的な方法です。白い粉の正体は、アポクリン腺から分泌された汗が結晶化したものです。

蒸発した汗が結晶化して、白い粉状になって毛に付着します。それだけ、アポクリン腺からの汗の分泌量が多いということなので、ワキガの可能性も非常に高いです。