“こわ~い本”は読書感想文が書きやすい!学年別におすすめの怪談本と書き方ポイントを紹介【丸善 丸の内本店 人気書店員が推薦】

AI要約

こわ~い本を読んで夏の楽しみを見つけよう!岩崎書店の「怪談えほん」シリーズや遠野物語の絵本など、ハラハラドキドキ感を味わえる本を紹介。

読書感想文のポイントとして、自分に置き換えて怖い体験を想像し、おうちに帰れない状況や自分が怖いと感じる瞬間について考えることが大切。

遠野物語の「ざしきわらし」では、怖い妖怪のイメージを通じて、去ってしまったらという不安を伝える。突然の不運や妖怪の存在について深く考える機会を提供している。

“こわ~い本”は読書感想文が書きやすい!学年別におすすめの怪談本と書き方ポイントを紹介【丸善 丸の内本店 人気書店員が推薦】

今年はちょっと視点を変えて、夏にぴったり「こわ~い本」で読書感想文を書いてみてはいかがでしょうか?「こわ~いほん」のハラドキドキ感は、子どもたちの心をゆさぶり、気づかなかった自分の気持ちに目を向けることもできるんです。

東京駅・丸の内oazoにある丸善丸の内本店の児童書担当・兼森理恵さんご協力のもと、ハラハラドキドキ楽しめる、夏にぴったり“ひんやりこわ~い”本の紹介とともに読書感想文ポイントもお伝えします!

■丸善丸の内本店 木村さん推薦

『おろしてください』(有栖川有栖・ 作 市川友章・ 絵 東雅夫・編 岩崎書店)

怖い絵本と言われたらまず最初にうかぶ、岩崎書店の「怪談えほん」シリーズ。読んだら絶対に電車に乗れなくなること間違いなし!!! 怖いもの好きのあなた、ぜひぜひぜひ読んでみて下さい。後悔はさせません。いや、ある意味後悔しかしないかも。

【読書感想文ポイント】

知らない道を通ってみたり、いつもの裏山をちょっと奥まで入ってみたり、日常のちょっとした冒険は子どもたちにはつきものです。でも、その冒険は、こんな“こわ~い”瞬間が隣り合わせかもしれない、そして、帰れるはずのおうちに、もし帰れないできごとが起きてしまったら……と、自分に置き換えて想像すると、本当にぞぞっとするお話です。「自分がどんなときにぞぞっとするか」「おうちに帰れないような怖いことが起きたらどうしよう?」などと、この絵本と絡めて考えを述べると、真に迫った読書感想文につながりますよ。

■ジュンク堂書店池袋本店 山﨑さん推薦

『絵本遠野物語 ざしきわらし』(柳田国男・原作 京極夏彦・文 町田尚子・絵 汐文社)

「ざしきわらし」って知ってる? その神の姿は、一様に童子だという。座敷わらしがいる家は栄えるといわれている。だけど居なくなった家はどうなるか知ってる?静かにひっそりと背筋が冷える。ずっと居てくれたらいいけど、でも、居なくなったら。

【読書感想文ポイント】

遠野物語とは、岩手県遠野地方に伝わる逸話などを記した説話集です。一般的に「ざしきわらし」という妖怪は、姿が子どもで家を栄えさせるというところから、良い妖怪のイメージがありますが、それが“去ってしまったら”という怖さをこのお話は伝えます。この絵本では、なぜざしきわらしが去ってしまったのかは何も描かれてはいません。「突然、不運なことが起こったら?」「妖怪って、人間にとってどんな存在なのか」などを深く掘り下げて考えることができるお話です。