弁護士、税理士、会計士…士業業界が向き合うべき経営課題とは?【ビジネス最前線】

AI要約

士業業界における採用課題と解決策について述べられている。採用マーケティングの重要性や必要な取り組みに焦点を当てている。

士業業界の人手不足の原因として、採用マーケティングの不備が挙げられている。優秀な人材確保のためには、採用市場での優位性を確保する取り組みが必要。

採用市場における優位性を確保するためには、採用マーケティングの担当者をアサインし、組織全体で採用に取り組む必要性が示唆されている。

弁護士、税理士、会計士…士業業界が向き合うべき経営課題とは?【ビジネス最前線】

マネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研」が、ビジネスの最前線の問題を解説するシリーズ。

国家資格の枠組みが市場を守る旧態依然なイメージの強い弁護士、税理士、会計士等の士業業界も類にもれず、急速な世の中の変化に伴い大きな変革を求められている分野の一つです。法律やテクノロジーの変化で急速なAIの発達や、対面からオンライン、書面からデジタルと従来とは異なる「常識」にいよいよ向き合う必要に迫られています。ここではそういった背景については割愛させて頂きますが、私のコンサルタントとしての経験から、敢えて士業業界と大きく括った上での「向き合うべき経営課題」と対策について述べさせていただきます。

資格合格者の数は増加傾向のものが多いにもかかわらず、多くの事業所が人手不足のため業務を制限している状況を目にします。有資格者も事務作業者も足りない、そんな声が溢れています。

理由は、採用マーケティングを怠ってきたことが一番でしょう。

多くの業界が優秀な人材を確保するために、採用市場での優位性を確保するための努力を行ってきました。そして、それぞれの業界内でも零細中小も大企業に負けないようにと創意工夫を凝らしてきました。

そういった企業群と相対的に比較した時、国家資格によって守られた市場にいることに甘んじて、採用市場での努力を怠った、「企業としての魅力を身に付けよう、発揮しよう、アピールしよう」という努力を怠っていた業界と言わざるをえません。

では、採用市場における優位性を確保するために必要なこととはなんでしょうか。

まずは、採用マーケティングの担当者をアサインしましょう。社内の他業務の兼務でも外部委託でもかまいません。採用母集団形成のKPI(重要業績評価指標)を設定し、データを蓄積し、どんな小規模な事業所であっても年間採用に取り組みましょう。ヒトの縁は巡り合わせです。欲しい時に都合よく採れるものではありません。ヒトへの投資、という言葉は、人的資本経営という話になると必ずでますが、ではどこにまず投資をすべきか、は迷いなく採用です。