「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」が銀座メゾンエルメス フォーラムで開催へ

AI要約

内藤礼の展覧会「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」が銀座で開催される。1961年広島県生まれの内藤は、自然の事象をテーマに空間作品を制作している。

展示会は東京国立博物館での展示と連動し、絵画や立体作品を通じたつながりを持つ。作家のアトリエで制作されたシリーズが特に注目される。

東京国立博物館と銀座メゾンエルメスフォーラムという建築物の対比が展示の舞台となる。内藤は都市の現代性を背景に、生と色彩の関係を探求する。

「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」が銀座メゾンエルメス フォーラムで開催へ

 東京・銀座の銀座メゾンエルメス フォーラムで、「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」が開催される。会期は9月7日~2025年1月13日。

 内藤礼は1961年広島県生まれ。現在は東京を拠点に活動している。空気、水、重力といった自然がもたらす事象を通して「地上の生の光景」を見出す空間作品を生み出してきた。近年の大型個展としては、

「明るい地上には あなたの姿が見える」(水戸芸術館現代美術ギャラリー、2018年)、「うつしあう創造」(金沢21世紀美術館、2020年)

、「breath」(ミュンヘン州立版画素描館、2023年)などがある。また《このことを》(家プロジェクト きんざ、ベネッセアートサイト直島)、《母型》(

豊島美術館)が恒久設置作品として知られる。

 本展は、現在東京国立博物館で開催中の同名の展覧会(~9月23日)

と一連の流れを持って構想されたもの。会期を一部重ねあわせながら、ひとつの大きな円環を描くというかたちで展開されるという。

 ふたつの展示会場は、絵画や立体作品によってつながる構成となる。例えば、昨年から今年にかけて内藤のアトリエで制作された絵画シリーズ「color

beginning / breath」は、展覧会へと向かう作家の「生の刻」として、物理的な時間の不可逆性を示し、両会場を結ぶ円環の語りの一軸を形成する。

 歴史ある建築物と膨大な文化財を所蔵する東京国立博物館とは対照的に、 都市に浮かぶ近代的な建築

銀座メゾンエルメスフォーラムは所蔵品を持たない。しかし、ガラスブロックを通じた自然光とともに街からもたらされる人工の光や色彩に満ちるこの空間は、過去から隔てられた場所ともとらえることができる。 内藤は、もうひとつのこの場所で、生への眼差しをかりそめに宿らせ、そこに「生の没入」を見出すことを試みるという。