さくらももこの半生を辿る「さくらももこ展」を徹底解剖！

「ちびまる子ちゃん」を生んださくらももこの回顧展「さくらももこ展」が、10月5日（土）から森アーツセンターギャラリーで開催される。同展の見どころを解説！

まんが家、エッセイスト、作詞家、脚本家といくつもの顔を持ち、新しいキャラクターやエッセイを次々と生み出し続けた稀代のアーティスト・さくらももこの展覧会「さくらももこ展」が、森アーツセンターギャラリー（六本木ヒルズ森タワー52 階）では、2024 年 10 月 5 日（土）～2025 年 1 月 5 日（日）まで開催される。

さくらももこは、まんが家として 1984 年のデビュー以降、こどもから大人まで愛される作品から、ブラックかつカオスなユーモアセンスが存分に発揮された作品、ライフステージに寄り添ったエッセイ作品まで、多岐にわたる作品を生み出した。

本展覧会では、代表作を含む約 300 点のカラー原画や直筆原稿をこれまでにないボリュームで一堂に展示する。

〝描く〞ことと〝書く〞ことを楽しみつくし多忙を極める一方、季節のうつろいや小さな日常をこよなく愛したさくらももこの世界をぜひお楽しみあれ。

少女時代の作品から、プライベートを描いた作品まで

「さくらももこ展」の会場構成とみどころを紹介！

序章 「さくらももこができるまで」

「さくらももこ」ができる前、まんが家デビューまでの時間を、少女時代の私物や卒業文集、絵日記などの展示を通して振り返る。

第1章「ももことちびまる子ちゃん」

さくらももこの代表作『ちびまる子ちゃん』で記念すべき初めてのカラー扉絵や、原画によるキャラクター紹介を展示。第1章だけで展示する原画はなんと 100 点以上！ ボリューム満点の展示となっており、好きなキャラクター・懐かしのエピソードにも出会うことができる。

第2章 「ももこのエッセイ」

文章を書くことは何故か苦にならず、高校 3 年の時に書いた作文が「現代の清少納言」と称されたことからエッセイまんがを描くことを思いついたという、さくらももこ。その才能は 1991 年発刊の『もものかんづめ』で開花した。第2章では、『もものかんづめ』の巨大原稿用紙や拡大本のほか、『まるむし帳』や『ももこのいきもの図鑑』などさくらももこが手がけたエッセイに関する展示も登場。

第3章「ももこのまいにち」

1994 年に男児を出産。変わらず仕事に追われつつも、子どもと過ごす時間を大切にしたいという思いを抱えていた日々の中でうまれた作品を展示。『そういうふうにできている』や『スーパー0 くん』、『のほほん絵日記』など数々の作品の中から、さくらももこが大切にした日常を見つけてほしい。

第4章 「ももこのナンセンス・ワールド」

さくらももこが「ナンセンス」に本気で取り組み、その才能をあますことなく発揮した異色の作品、さくらももこの発想の原点ともいわれる『神のちから』と『神のちからっ子新聞』を展示。ナンセンス・ワールドを表現して考えられた額縁や展示レイアウトにも注目し、空間そのものを楽しんでほしい。

第5章「ももことコジコジ」

ふとした落書きから誕生した、正体不明の宇宙の子、コジコジ。コジコジが発する濁りのないことばの数々は、読む人に寄り添いそっと背中を押してくれる。あたたかな言葉と画でつくられた空間を堪能あれ。

終章 アトリエより

仕事でもプライベートでも、みんなを楽しませ、面白がらせることが大好きだったさくらももこ。その思いは遺された作品の中にも宿り、いまを生きる私たちに幸せを届けてくれる。まる子とコジコジの冒険を描いた『まるコジ』の名場面と、ひとつひとつ丁寧に描かれた 39 点にものぼる小さなイラストたちが展示を締めくれる。

さくらももこ

1965 年 5 月 8 日静岡県生まれ。1984 年『教えてやるんだありがたく思え！』でデビュー。1986 年「りぼん」で『ちびまる子ちゃん』連載開始。1989 年同作品で第 13 回講談社漫画賞受賞。1990 年作詞をした「おどるポンポコリン」が日本レコード大賞ポップス・ロック部門受賞。1991 年初エッセイ『もものかんづめ』がベストセラーに。『さるのこしかけ』（92 年）で第 27 回新風賞受賞。『スヌーピーブックス』シリーズでは翻訳を手がけるなど幅広く活躍した。2018 年 8 月永眠。

開催概要

展覧会名： さくらももこ展

会期： 2024 年 10 月 5 日（土）～2025 年 1 月 5 日（日）

前期：2024 年 10 月 5 日（土）～2024 年 11 月 20 日（水）47 日間

後期：2024 年 11 月 21 日（木）～2025 年 1 月 5 日（日）46 日間

※本展は前期・後期で一部カラー原画の入れ替えを予定。

開館時間： 10:00～18:00

※金曜日・土曜日、10 月 13 日（日）、11 月 3 日（日）は 20:00 まで

※入館は閉館の 30 分前まで

入 館 料： 未定

会場： 森アーツセンターギャラリー（東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52 階）