意識調査でわかった7割の人が活用したい「オンライン診療」 送迎や付き添いなど介護者の仕事の負担軽減に期待

AI要約

日本では高齢化が進み、団塊世代が75才以上の後期高齢者となる「2025年問題」が迫っている。多くの働く世代が両親の介護と仕事の両立問題に直面する中、オンライン診療の活用が注目されている。

500人を対象に行われた意識調査では、働きながら介護をしている人が通院の送り迎えや付き添い、食事の準備や食事介助などの介護活動に時間を割いていることが明らかになった。介護による仕事への負担や影響も多く、約8割の人が介護による仕事への負担を感じているという。

調査結果から、介護でオンライン診療を活用する意向が高いことが分かった。特に「勤務時間への影響を少なくするため」や「仕事と介護を両立するため」などが理由として挙げられ、全体の66.6%が今後オンライン診療を活用したいと考えている。

意識調査でわかった7割の人が活用したい「オンライン診療」 送迎や付き添いなど介護者の仕事の負担軽減に期待

 日本では高齢化が進み、団塊世代が75才以上の後期高齢者となる「2025年問題」が迫っていると、言われている。医療、介護人材の不足などの問題を抱えながら、これから多くの働く世代が両親の介護と仕事の両立問題に直面することになるだろう。

 病気や怪我をして通院が必要になったり、もの忘れや認知症が悪化するなどして突然始まる親の介護。「適切に対応できるのか」「時間や体力、金銭面などは大丈夫なのか」といった不安や、不慣れなことばかりでストレスが溜まるということも多いだろう。

 オンライン診療・服薬指導サービス「クロン」を提供するMICIN(マイシン)が働きながら親や尊属(自分より上の世代の血族)の介護を行っている方を対象に、介護による仕事への影響の有無や、介護でのオンライン診療の利用に関する意識調査を、インターネットで実施した結果が公開されたのでご紹介します。

 現在働きながら介護を行っている500人を対象に行った意識調査結果を見てみると、働きながら介護をしている人が、日々どんなことに時間を割いているかが見えてきた。

 まず、介護で具体的に行っていることに関する問いに対して一番多かった回答は、「通院の送り迎えや付き添い」(60%)だった。次に「食事の準備や食事介助」(53.6%)、「日常生活(買い物等)の送り迎え」(49.2%)が続いた。

「通院の送り迎えや付き添い」と回答した300人を対象に、通院付き添いで仕事への負担や影響はあるかを複数回答形式で質問したところ、「勤務時間の短縮」(48.3%)が最も多かった。

 次いで「業務量の減少」(34%)、「オフィスワークから在宅勤務への変更」(32%)となり、勤務時間や業務内容をやりくりしながら対応していることが分かった。また、約8割の人が「自身の仕事への負担や影響がある」と感じながら介護をしている実情が浮き彫りとなった。

「通院の送り迎えや付き添いをしている人で、自身の仕事への負担や影響がある」と回答した238人に対し、介護でオンライン診療を活用しようと考えたことがあるかという質問をしたところ、「現在活用している・過去に活用したことがある」と回答した人は20.2%にとどまった。しかし、45.4%が今後活用を予定していると回答した。

 介護でオンライン診療を「活用したことがある」、「今後活用を予定している」「活用を検討したことがある」と回答した238人に、「介護でオンライン診療を活用する/活用したい具体的な理由」を質問した。

「勤務時間への影響を少なくするため」(56.1%)、次いで「仕事と介護を両立するため」(52.0%)、「待ち時間がなくなるため」(49.1%)と時間に関する回答が多かった中、「親やその他尊属の体力的/精神的負担を軽減するため」(45.6%)と介護される親の負担を軽減する目的で活用する意図も見られた。

 また、働きながら介護をしている500人に「今後、親やその他尊属の診察の付き添いがある場合に、オンライン診療を活用してみたいか」と質問。全体の66.6%が活用したい(とても利用したい/やや利用したい)ことが分かった。

 では実際に、オンライン診療を活用している人に話を聞いてみよう。