40歳から「時給1300円・1日6時間・週3日」でパートの予定です。これまで専業主婦でしたが、将来の“年金額”はどれだけ増えますか? これから60歳まで働くつもりです

AI要約

専業主婦からパートへの転身による家計収入の底上げと老後の年金増額について解説。

パート勤務から得られる収入の計算と注意点。

厚生年金への加入条件や注意点についても考慮する必要がある。

40歳から「時給1300円・1日6時間・週3日」でパートの予定です。これまで専業主婦でしたが、将来の“年金額”はどれだけ増えますか? これから60歳まで働くつもりです

いままで専業主婦(夫)を続けてきた人が、子どもが小学生になったことをきっかけにパートやアルバイトを始めるケースは少なくありません。現時点で経済的に大きく困っていなくても、これから子どもの教育費などが増えていくため少しでも家計収入を底上げしたいと考える人もいるでしょう。

本記事では、40歳の妻が「時給1300円・1日6時間・週3日」の内容でパートを始め、仮に60歳まで働いて90歳まで生きると老後の年金も増えるのか解説します。

先ほどの条件で妻がパートを始めると、1ヶ月4週として、月収は9万3600円です。40歳から60歳まで同じ条件で働き続けると、年間112万3200円、20年間で2246万4000円の収入を得られる計算です。「ちりも積もれば山となる」という言葉があるように、長期的には無視できない金額となることが分かります。

ただし、実際には所得税や住民税、社会保険料などが控除されるため、手取り金額は額面よりも下がります。また、夫の仕事環境が変化して給料が下がる可能性もゼロではありません。そのため夫婦共働きになると必ず世帯年収が上がるわけではないので要注意です。

「働いて給料を得ると老後に受け取る年金も増える」と言われることが多いですが、これは一般的に厚生年金保険料を納付することで、受給資格を得られる老齢厚生年金が関係しています。

老後にもらえる公的年金は主に老齢基礎年金と老齢厚生年金の2種類があり、前者の年金額は保険料を満額納付していると月額6万8000円(2024年度)です。後者は加入期間や納付する保険料額によって変わり、基本的には加入期間が長く保険料を多く納付するほど年金額も上がる仕組みになっています。

ただし、会社員として働けば必ず厚生年金に加入するわけではありません。パートやアルバイトはフルタイムで働く人よりも労働時間が短いことが少なくありませんが、短時間労働者の場合は次の3つの要件を全て満たすと被保険者となります。

・週の所定労働時間が20時間以上

・賃金月額が8万8000円以上

・学生ではない

今回は賃金月額と「学生ではない」要件は満たしますが、週の所定労働時間が18時間であるため、厚生年金への加入義務はありません。そのため厚生年金への加入義務要件を満たしたい場合は労働時間を「1日7時間以上」にすることも検討してみましょう。