電気代節約のために冷房を「弱」にしています。逆に電気代が高くなるよと言われたのですが、本当ですか?

AI要約

冷房の風量設定が電気代に与える影響や、エアコンの効率的な使い方、節電方法について解説します。

風量を「弱」に設定すると実は逆効果であり、風量を「自動」に設定することで電気代の節約が可能です。

エアコンの設定温度を適切に調整する、フィルターを定期的に掃除する、短時間の外出時はつけっぱなしにするなどの節電方法が紹介されています。

電気代節約のために冷房を「弱」にしています。逆に電気代が高くなるよと言われたのですが、本当ですか?

電気代の値上げが続いていますが、猛暑をしのぐために冷房の使用は避けられません。風量を「弱」に設定することで節約できると思われがちですが、実は逆効果となる場合もあります。

本記事では、冷房の風量設定が電気代に与える影響や、エアコンの効率的な使い方、節電方法について解説します。

冷房の風量を「弱」に設定すると節約できると思われがちですが、実際には「自動」より電気代が高くなります。エアコンは室温を設定温度にまで下げるときに最も電力を消費します。そのため風量を「弱」にすると設定温度に達するまで時間がかかり、消費電力が増えます。

一方で、風量を「自動」に設定すると、室温が設定温度になるまで強風で運転し、その後は弱風に自動で切り替わります。短時間で室内温度を調節できるため、結果的に電気代を節約できるのです。

エアコンメーカーのダイキンの調査によると、風量を「弱」に設定した場合と「自動」に設定した場合を比べると、日中つけっぱなしにした1ヶ月あたりの電気代は、「自動」の方が約990円安くなるそうです。

経済産業省のデータによると、夏季の19時頃には電力使用量の約40%がエアコンによるものになるそうです。

そこで、エアコンを節約する方法をご紹介します。 

●エアコンの設定温度を適切に調整する

●フィルターを定期的に掃除する

●短時間の外出時はつけっぱなしにする

・エアコンの設定温度を適切に調整する

まず、エアコンの設定温度を適切に調整しましょう。環境省では、快適さを保ちながら省エネルギーを実現するため、夏の室温は28度に設定することを推奨しています。冷房の設定温度を1度上げるだけで、消費電力が約13%減少すると言われているので、設定温度をできるだけ下げないようにするとよいでしょう。

湿度が高いと暑さを感じやすくなるため、除湿機能の活用も効果的です。

・フィルターを定期的に掃除する

フィルターの汚れを取り除くことで冷暖房の効果が高まり、省エネにつながります。例えば、6畳用のエアコンでは、フィルターを掃除することで年間31.95kWh、約990円の節約になります。2週間に1回を目安に掃除するとよいでしょう。

・短時間の外出時はつけっぱなしにする

上記で解説したとおり、エアコンは運転開始直後に最も電力を消費します。ダイキンの実験によると、エアコンを頻繁にオン・オフするよりも、つけっぱなしの方が電気代を節約できることが分かっています。

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