「おじさんが遅刻するだけの動画」になぜ1万人も集まったのか…「インスタ映え」がウケないSNSの新潮流

AI要約

SNSの普及に伴い、料理や風景をよく見せる「インスタ映え」という言葉まで生まれた。しかし、20代の女性社員に添削してもらった結果、「インスタ映えはもう古い」と言われるなど、SNSの投稿内容に関する新たな視点が求められている。

予算が限られている状況でも、手軽に利用できるSNSがあり、SNSを上手に活用することで話題づくりができる。ある地域の地方活性化プロジェクトのワークショップでは、参加者が様々な業種やバックグラウンドを持ちながらも、SNSの使い方を学びたいという意欲を見せた。

参加者たちの悩みや課題を聞いた結果、「広告を打ちたいが予算がない」「SNSの発信や広告制作にお金をかけたが成果が出ない」「専門家に依存する余裕がない」といった共通する問題が浮かび上がった。それらの課題について、工夫次第で解決できる方法を模索する必要がある。

SNSの普及に伴い、料理や風景をよく見せる「インスタ映え」という言葉まで生まれた。だが、元エステー執行役員でクリエイティブディレクター・マーケター鹿毛康司さんは「私はSNSの投稿内容を20代の女性社員に添削してもらったことがある。すると『インスタ映えはもう古い』と言われて、衝撃を受けた」という――。(第1回)

 ※本稿は、鹿毛康司『無双の仕事術』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

■「SNSの使い方」に悩んでいる

 みなさんが話題づくりのために使える予算は限られていると思います。予算ゼロの方もいらっしゃるかもしれません。そんな中でも、今の時代は手軽に利用できるSNSがあります。

 先日、ある地域の地方活性化プロジェクトのワークショップのお手伝いをしました。テーマは「SNS」の使い方です。参加者の顔触れはバラエティに富んでいました。例えば、ワイナリーを作り、ビジネスを軌道に乗せたいと考えている方や、漁業市場の事務局の方、野外映画の会を開催したい方………それぞれが違った立場、事情を持ち、「SNSの使い方」をブラッシュアップしたいと足を運んでくれたのです。

 参加している皆さんのお悩みをお伺いしました。

 「広告を打ちたいのはやまやまだけど、広告を打てるほどお金がない」

 「限りある予算を使ってデジタルの広告を打ったけれど、何も結果が出ない」

 「SNS発信や動画制作は専門家に頼むしかないが、お金がかかる割にうまくいかない」

 「専門の広報担当者、SNS担当者に人をさくだけの余裕がない」

 「担当者はいるけれど、素人で何をしていいかわからない」

 「そもそも発信する情報、ネタがない」

■「4つのない」は工夫次第で解決できる

 漁師さん、地域の復興ボランティアの女性、技術が専門の人など「世の中の話題」をつくる活動なんてされたことがないわけですから、当然のお悩みだと思います。

 皆さんに共通していたのは次の4つです。

 ①ネタがない

②人がいない

③予算がない

④外注がうまくいかない

 これらの「4つのない」は工夫次第で解決できます。