都内在住で「年収600万円」の33歳です。友人に「独身貴族だね」と言われましたが、実感が湧きません。世間的には「独身貴族」に該当するのでしょうか?

AI要約

30代になると、生活環境に大きな差が生まれ、年収600万円は高収入とされる。

関東地方に単身で住む場合、1ヶ月の消費支出は約17万8436円で、家賃が高い東京都内では年間260万円必要。

年収600万円の手取りは約190万円~250万円で、総じて十分な余裕があると考えられる。

都内在住で「年収600万円」の33歳です。友人に「独身貴族だね」と言われましたが、実感が湧きません。世間的には「独身貴族」に該当するのでしょうか?

30代になると、結婚する方や介護をする方など、同じ年代でも生活環境に大きな差が生まれます。

独身で、ある程度の年収があると、周囲から「独身貴族で悠々自適に生活しているのでは? 」と思われてしまうこともあるでしょう。

しかし、実際に都内在住で600万円台の年収だった場合、ゆとりある生活は送れるのでしょうか?そこで今回は、30代の平均年収と関東地方に単身で住んだ場合にかかる費用、独身貴族の特徴や定義についてご紹介します。

国税庁の令和4年民間給与実態統計調査によると、給与所得者全体の平均給与は458万円です。600万円の年収がある場合、平均よりも150万円ほど高くなります。

では、30代で年収600万円は同世代と比較しても高いのでしょうか?民間給与実態統計調査から、事業所規模別に30代の平均年収を表1に抜粋しました。

※国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-」を基に筆者作成

事業所規模が大きくなるにつれて年収は上がっていきますが、超大企業ともいえる5000人以上の企業でも、平均年収は600万円を超えていません。このことからも、30代前半で年収600万円は高収入だと考えられます。

生活に必要な食費や住居費・水道光熱費などの費用は住む地域によって異なります。総務省統計局の令和4年家計調査 / 家計収支編によると、関東地方に住む単身者1ヶ月あたりの消費支出額の平均は17万8436円です。

ただし、家計調査では住居費がおよそ3万円となっていますが、東京都内の場合、ほかの地域と比べ家賃が高い傾向です。

全国賃貸管理ビジネス協会「全国家賃動向」によると、令和4年12月時点の都内の1部屋の家賃相場はおよそ6万9000円で、家計調査に比べ3万9000円ほど高い額です。家計調査の1ヶ月当たりの費用に3万9000円を足すと約22万円となり、一人暮らしでも年間で約260万円は必要になる可能性があります。

税金などを引いて残る手取りは、年収の75%~85%といわれています。つまり、年収600万円の場合、450万円(600万円×75%)~510万円(600万円×85%)程度です。年間約260万円の支出があると考えると、手元に残るのは190万円~250万円。一人で暮らすには、十分余裕があるように感じます。