おっとり系男子の先住猫「はち」とグイグイ系女子の新入り猫「ハナ」 またも事件が

AI要約

ハナと先住猫はちの共存生活が続く中、はちが飛び乗る光景を目撃する。

ハナとはちは同じ空間で過ごせるだけでなく、お互いを尊重している様子。

はちの依存が強くなったため、新しい猫を迎え入れることとなったが、はちはハナを歓迎していない。

おっとり系男子の先住猫「はち」とグイグイ系女子の新入り猫「ハナ」 またも事件が

 元保護猫「ハナ」が家の猫になって3週間が過ぎた。

 ハナが先住猫「はち」に猫パンチを浴びせ、はちが嫌がって威嚇する「パンパンパン!」「シャー!」が繰り返される日々は相変わらずだった。

 あるときは、ハナがはちをキッチンの角に追い詰め、行き場のなくなったはちが冷蔵庫の上に飛び乗る光景を目にして仰天した。はちはそれまで、冷蔵庫の上にのぼったことなど一度もなかったからだ。

 もちろん、四六時中「パンパンパン!」「シャー!」とやり合っているわけではない。ハナがはちにちょっかいさえ出さなければ、同じ部屋の離れた場所でそれぞれくつろいでいる。私たちが「ハナマン(ハナのマンション)」と呼ぶケージの中でハナが過ごしているときは、はちも自分からハナに近づいたりしている。

 多頭飼いの先輩たちの話によると、本当に相性が悪い場合は、同じ空間にいることさえ不可能だそうだ。そう考えると、はちとハナは共生できているといえる。

 また、オスとメスの組み合わせの場合、たいていはメスのほうが強いという話もよく聞く。兄妹猫だったり、先住がオスで新入りがメスだったりする場合は、我が家同様「グイグイ系女子に押される、おっとり系男子」となるパターンは少なくないようだ。

 ツレアイは「ハナが家の中を牛耳ってくれるなら、それは願ったりだね」と言う。

 2匹目の猫を迎えようと考えた理由の一つに、はちの飼い主依存が強くなってきたことがあり、はちの気がよそに向く存在がほしいということがあった。特にツレアイは「はちの甘えを戒めてくれるような強い猫だとなおよし」と考えていた。そういう意味ではハナは理想の猫だ。

 だが、はちにとっては理想でもなんでもない。ハナとの共生を受け入れたのはしかたなくであり、歓迎しているわけではないのは明らかだった。

 相変わらず、早朝からニャーニャー鳴いて飼い主を起こす。食事は十分与えているのに、自動給餌器(じどうきゅうじき)の排出口に手を突っ込んでガタガタゆすったりするのは、別の不満の表れのような気がした。