生産終了「ブラックサンダー」が復活した理由は? 有楽製菓に聞いた

AI要約

ブラックサンダーは、当初は売れ行きが芳しくなかったが、口コミで徐々に人気を獲得し、現在は大ヒット商品となっている。さまざまなフレーバーやプレミアムシリーズも展開されており、常に進化を続けている。

商品名の由来や開発経緯、人気が出るまでの経緯など、ブラックサンダーの興味深いストーリーが明かされている。

現在は価格が少し上がったものの、コスパの良さから依然として人気を誇る商品である。

生産終了「ブラックサンダー」が復活した理由は? 有楽製菓に聞いた

【会社のギモン】有楽製菓

「おいしさイナズマ級!」のキャッチコピーでお馴染みブラックサンダー。なぜ、このパンチの効いた菓子を作ろうとしたのか?

「ブラックサンダーを新発売した1994年当時、当社では『チョコナッツスリー』というパフを使った“軽い食感”のチョコレート菓子が好評でした。この人気を受け、対極である“食べ応え”のある商品として開発されたのがブラックサンダーです。名前の由来は、商品の外から中まで真っ黒な点や特徴であるココアクッキーの色みから『黒=ブラック』としました。また、当時は駄菓子として開発したため、子どもたちが好みそうなカッコいい戦隊ヒーローのイメージから『サンダー』となりました」(有楽製菓・担当者)

 チョコナッツスリーの逆張りで発売はしてみたものの、コレがまったく売れない。翌年には早くも販売不振のため生産終了の憂き目に……。

 ところが、九州の一部店舗では人気があり、現地の営業担当が「残っている包装紙の分だけでも」と再販を懇願。そこから徐々に口コミで広まり、2006年にベストセラー「生協の白石さん」のブログで紹介された効果もあり、年間販売2000万個突破(現在はその10倍の2億個超)とついに人気に火がついた。さらに、08年北京五輪で体操の内村航平選手が「大好き」と公言したことも後押しとなった。

「かつてはコーンポタージュサンダーという商品も。今までに開発したフレーバーはおよそ300種類。コロナ禍のプチぜいたく需要で話題となり、現在も人気のプレミアムシリーズの『ブラックサンダー至福のバター』や新製品の『黒糖のサンダー』もあります」(前出の担当者)

 中には「白いブラックサンダー」といった矛盾しまくりの商品も(笑)。発売以来ずっと30円で売られてきたが、昨年3月に値上げ。とはいえ、35円だからコスパは最高だ。