自らカスタムしたカヌー、宝物は限定オメガ!カヌースラローム日本代表・羽根田卓也を支える5つのモノ

AI要約

パリオリンピックが開幕し、カヌースラローム日本代表の羽根田卓也選手の競技生活に欠かせないカヌーやモデルについて紹介。

羽根田選手の愛用する古いモデルのカヌーにこだわり、その特性や体との一体感、乗り心地の変化について語る。

カヌースラロームの迫力ある競技や新種目の魅力に触れ、羽根田選手の想いを伝える。

自らカスタムしたカヌー、宝物は限定オメガ!カヌースラローム日本代表・羽根田卓也を支える5つのモノ

7月27日(日本時間)から、いよいよ開幕するパリオリンピック。

今回が5度目のオリンピック出場となる「カヌースラローム」日本代表の羽根田卓也選手に、競技生活に欠かせないアイテムについて教えてもらった。

カヌー競技にはいくつかの種類がある。激流の中に配置されたポールの間を通過しながら、ゴールまでのタイムを競う「スラローム」、流れのない静かな水面でタイムを競う「スプリント」。

そして、それぞれに片側だけに水かきがあるパドルを使った「カナディアン」、両端に水かきがある「カヤック」がある。パリオリンピックでは、カヤッククロスが新種目に加わり、男女各8種目、計16種目を実施。

羽根田選手は、スラローム男子カナディアンに出場する。

「激流の中をダイナミックに進む迫力のある競技です。特にスローモーションの動画は水飛沫のひとつひとつが鮮明に映って、すごく格好いい。ぜひ、テレビでその格好良さを見てほしいですね」(以下、羽根田卓也選手)。

1.「バイダ(VAJDA)」のカヌー

カヌー競技で欠かせないものといえば、やはりカヌー。羽根田選手は、スロバキアに留学していた20歳の頃から、10年以上「バイダ」のカヌーを愛用している。

「僕が使っているのは、すごく古いモデルです。ほとんどのカヌーは2年に1度ほどモデルチェンジされて、選手も新しいモデルに乗ります。でも、僕は14年ぐらい前のモデルにずっと乗っているんです。

先日、パリ五輪のために新しいカヌーをオーダーしたのですが、『その型はもう作っていない』と言われてしまって。ただ、『型自体は残っているから、細かな凹みや傷が出てしまうけど、それでもいいなら作る』と言ってくれて、お願いして作ってもらうことになりました」。

羽根田選手にとって唯一無二のカヌー。なぜ、そこまでこのモデルにこだわるのか。

「本来カヌーというのは、バランスを取るために平べったく、大きいものが多い。僕の場合は、比較的に体が小さく体重が軽いほうなので、細いカヌーがいいんです。

ただ、細いがゆえにバランスは非常に悪い。最初のうちは慣れなくて、何度もひっくり返ったりしたのですが、『これを克服した先には、どんなパフォーマンスが待っているんだろう』と。自分のやりがいのようになりました。

乗りこなせるようになると、機動性や俊敏性の高い、スピードの出るモデルなんですよ」。

とはいえ、カヌーは個体差があり、同じモデルであっても、微妙に乗り心地が変わるという。

「徐々に水分を含み始め、重くなる。扱い方によっては、逆に軽くなることも。乗っていくごとに、硬くなったり、柔らかくなったり、同じモデルでも全然違うんです。簡単に取っ替え引っ替えできるものではないので、最低3カ月以上、自分の体と一体に感じられるまで、じっくりと体を馴染ませていくんです」。