社会人に求められる「電話応対」は3回鳴るまでに出ることと、「メモと復唱確認」が必須【ビジネスマナー常識チェック】

AI要約
新入社員研修での電話応対の重要性電話の特性とビジネス電話のポイントテレワーク時代の電話応対に求められること
社会人に求められる「電話応対」は3回鳴るまでに出ることと、「メモと復唱確認」が必須【ビジネスマナー常識チェック】

【それ間違いかも?ビジネスマナー常識チェック】#73

 電話応対編(1)

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 企業の新入社員研修に行くと「電話応対が苦手」「固定電話の使い方がわからない」などという声をよく聞きます。普段の通話は携帯電話のみで、実家の固定電話は常に留守番電話にして必要な電話にだけ出ていたという人も少なくありません。つまり、誰がかけてきたかわからない電話に出ることに慣れていないのです。

 2020年のコロナ禍以降、テレワークの普及などにより、働き方は大きく変わりました。「電話」に対する考え方にも変化がみられ、オフィスの固定電話を廃止、削減するなど、自社の働き方に合った通信環境の見直しを進めている企業もあります。

 もちろん、すべての企業が固定電話の廃止を進めているわけではなく、今でも多くの企業は固定電話を使っており、取引先やお客さまから電話がかかってきます。

 今回からは、社会人に求められる「電話応対」についてお伝えします。

■電話の特性

①声と言葉のコミュニケーション

 電話では相手の表情や態度などが見えないため、使う言葉や話し方など、耳から入る情報だけで印象が決まります。したがって、相手に失礼のない言葉遣い、聞き取りやすく感じの良い声のトーンが求められます。

②相手の状況がわからない

 相手の表情や態度が見えないということは、相手の反応も見えない、つまり相手の今の状況がわからないということです。特に携帯電話にかけた場合は、相手が電話に出たとしても、外出中で周囲がうるさかったり、次の予定が迫っていることもあります。一方的に話し始めるのではなく「今、お話ししてもよろしいでしょうか」と相手の状況を伺う配慮が必要です。

■ビジネス電話3つのポイント

①迅速

 電話が鳴ったらすぐに出ます。遅くとも、受信音が3回鳴るまでには電話に出るようにしましょう。

 用件も事前に内容を整理し、まず結論から先に伝えるなど、簡潔かつ的確に話すよう意識することが大切です。

②正確

 電話において、情報の正確性を期すためには「メモと復唱確認」が必須です。特に会社名や名前、商品名、地名など「名前」に関すること、日付や時間、金額、数量など「数字」に関することは必ずメモをとる習慣をつけましょう。最後に復唱確認を忘れずに。

③丁寧

 電話では実際の表情や態度が見えないため、適切な敬語で敬意を、話し方で丁寧さを伝えるしかありません。ただし、見えないからといって油断は禁物です。話しているときの態度や本心は話し方に表れ、見抜かれます。

(金森たかこ/マナー講師)

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