飲んでいるクスリ「不安があれば、こう言いなさい」医師・薬剤師への正しい相談方法をご存じですか

AI要約

悪影響をもたらす薬剤の副作用に対処する方法には、自身が服用している薬をリストアップし医師に相談することが重要。

症状を具体的に伝えるためにメモを取ったり、サプリメントの摂取も記録しておくことが有用。

自己判断で薬を中止しないようにし、医師とのコミュニケーションが肝要である。

飲んでいるクスリ「不安があれば、こう言いなさい」医師・薬剤師への正しい相談方法をご存じですか

前編記事『「信頼していた先生の処方薬を飲んだら、頭痛とめまいが…」医師・薬剤師も間違える、クスリの「副作用」の落とし穴』より続く。

具体的にはどのように医師に相談すればいいのだろうか。まずは、その不調が、どのクスリが原因となっているのか検討をつけるための下準備が必要となる。前出のナビタスクリニック川崎院長で、内科医・谷本哲也氏はこう解説する。

「まずは、いま服用しているクスリをすべて書き出してください。面倒くさいと思われるかもしれませんが、おくすり手帳があれば比較的楽に確認できるでしょう。一日にどこからもらったどのクスリを何錠飲んでいるのか、朝昼夕と就寝前のを書き出します。このクスリの一覧があると、医師も処方を検討しやすい」

その際に、サプリなどを飲んでいる人は、それもあわせて記載しておくといいだろう。

また、薬剤師・青島周一氏は「医師に症状をできるだけ具体的に伝えられるよう、メモしておくのがいいでしょう」とアドバイスする。

「たとえば、便秘や下痢であれば、その頻度、そしていつから出ているのかなどできるだけ細かく記録しておくといいでしょう。特に生活習慣病のクスリは、本人の健康のために処方していますから、医師としてはできれば飲んでほしいと考えているはず。症状を細かく伝えることで、医師もクスリを変えるのか減らすのかなど、提案がしやすくなります」

ただし、副作用があるからといって自分の判断でクスリをやめることだけは決してしてはいけない。前出の長澤氏はこう警告する。

「クスリには症状を抑えるものと、原因菌などの根本に作用して病気を治すものに分かれます。

症状を抑える解熱鎮痛薬などであれば、症状がなければやめてもただちに問題はありません。しかし、病気の根本に作用するタイプのクスリは、やめると原因菌を排除しきれず、耐性菌ができてしまう場合もあります。5日分が出たら、5日飲まないと菌がなくなりません。もし、違和感があれば、自分で判断せずに医師に相談してください」

処方する医師の側からしても、そのクスリがどんな副作用をもたらすのかは人それぞれ。自分の希望を伝えたほうが、医師としても処方がしやすい。彼らはあなたの言葉を待っているのだ。

「週刊現代」2024年7月13日号より