乳がんで両乳房を切除した女性(51)、あえて「上半身裸」でランニングをする"意味"を明かす

AI要約

イギリスの女性が乳がんを患い、両乳房を切除した後にランニングを始め、自身を受け入れることができた。

乳房再建術を受けずにトップレスでランニングを続け、女性としての自己肯定を高める取り組みを行っている。

最速のマラソンランナーとしてもギネス世界記録を樹立し、ポジティブな反応を受けている。

乳がんで両乳房を切除した女性(51)、あえて「上半身裸」でランニングをする

WHO(世界保健機関)によると、2022年には世界中で67万人が亡くなり、185カ国中157カ国で女性にもっとも多いがんとなった「乳がん」。 イギリスのデボン州出身のルイーズ・ベルナデット・ブッチャーさんも乳がんを患い、両乳房を切除することに。自身の体を受け入れるのは簡単ではなかったものの、ランニングをきっかけに心に変化が訪れ、現在はがんサバイバーへの偏見をなくそうと“トップレス”(上半身裸)で走り続けている。

2022年4月に浸潤性小葉がん(特殊型乳がんのひとつ)と診断され、6月と8月に2度の手術を受けて両乳房を切除したルイーズ・ベルナデット・ブッチャーさん(51歳)。『PEOPLE』誌によると、自己検診で小さなしこりがあることに気づき、乳腺クリニックにて超音波検査を受けると5つの疑わしい部分が見つかったという。

当時ルイーズさんは数週間前に定期検診を受けたばかりで、マンモグラフィでは見つからなかったとのこと。また発見したときは小さかったものの、切除したときには5センチにもなっており、進行のスピードがとても早かったよう。

ルイーズさんは、不安に対処する方法として手術前からランニングを開始。両乳房を切除してからは悲しみに暮れていたが、ランニングを再開させたことで自分の体を受け入れられたという。

そして胸のない生活をスタートさせたルイーズさんは、“トップレス”で走り始めることに。そのときのことをこのように語っている。

「トップレスで走り始めたことで、今の自分を受け入れることができました。自分自身にパワーを与えられたし、認めることもできた。それに他の人たちにも自分の姿を見せられるようになりました」

2024年4月には、ロンドンマラソンにトップレスで参加することを決意したルイーズさん。乳房再建術を行わないことに対する “否定的な意見”に気づいたのがきっかけになったと、『PEOPLE』誌に語っている。

「女性らしさと自己意識の喪失、女性であることに肯定的ではないように感じました」

「私は、胸がなくても女性として人生を生きている人を見てみたいと思ったんです。自分は強いのだと証明するためにね。『否定的な意見が多い理由、偏見が生まれる背景を知るために、私が実験台としてトップレスになるべきかもしれない』と思っていました。だからトップレスで挑戦したのです」

ルイーズさんによると、思っていた以上にポジティブな反応をもらえたという。さらには、両乳房切除手術を受けた最速のマラソンランナーとしてギネス世界記録も樹立した。