【40代・50代から知っておきたい!「誤嚥性肺炎」】誤嚥を予防するために。飲み込む力を鍛える「呼吸筋トレーニング」にトライ!

AI要約

誤嚥を予防するには、喉と呼吸筋を鍛えることが重要。肺活量を増やすために口すぼめ呼吸が効果的。

呼吸機能が低下すると誤嚥のリスクが高まるため、日常的に呼吸筋トレーニングを行うことが大切。

腹式呼吸などのエクササイズを取り入れることで、呼吸機能の改善と体の不調の予防が可能。

【40代・50代から知っておきたい!「誤嚥性肺炎」】誤嚥を予防するために。飲み込む力を鍛える「呼吸筋トレーニング」にトライ!

食べた物が食道ではなく気管に入ってしまう「誤嚥」を予防するには、喉の筋力を強化するとともに、呼吸筋を鍛えて肺活量をアップすることが重要。飲み込む動作は呼吸とかかわっているのだ。誤嚥予防に効果的な呼吸筋トレーニングについて、耳鼻咽喉科専門医の西山耕一郎さんに教えていただいた。

体内に酸素を取り込む呼吸は、生命維持に欠かせない機能。息を吐き切って、酸素をたっぷりと取り込むためと、誤嚥した物を吐き出す力=肺活量を鍛えることが重要だ。勢いよく息を吐き出す「肺活量」が鍛えられると、万一食べた物を誤嚥しかけたとしても、大きく咳をして吐き出すことができる。そうすれば、気管に入るのを防ぐことができるのだ。

「息を吐き出す力」を鍛えるには、口すぼめ呼吸がおすすめ。口すぼめ呼吸をすることで、肺や心臓を取り囲んでいる胸郭を広げ、肺の下にある横隔膜などの呼吸筋を動かすことができるようになる。すると肺が大きく膨らんで、たっぷりと空気を吸い込むことができるようになり、息を吐き出す力が強くなるのだ。

「実際に、“誤嚥したグループ”と“誤嚥していないグループ”を比べたときに、“誤嚥したグループ”の人たちは呼吸機能が低下しているという研究データがあります。誤嚥を防ぐためにも、日頃から呼吸筋を鍛えて肺活量を強化しましょう」(西山先生)

まずは、呼吸筋トレの基本となる口すぼめ呼吸をマスターしよう。鼻から深く息を吸い、軽く口をすぼめて、ゆっくりと息を吐く。

「最近は姿勢の悪い人が増えていますが、猫背で呼吸していると呼吸が浅くなってしまいがち。浅い呼吸をしていると胸郭や横隔膜の動きが悪くなり、呼吸筋が衰えてしまいます。体内に取り込む酸素の量も減ってしまうため、体の冷えや疲れやすさ、便秘などの不調につながりやすいのです。でも、腹式呼吸をすると副交感神経が優位になり、リラックスできます。誤嚥予防はもちろんのこと、さまざまな体の不調の改善に役立ちますよ」

下に紹介するエクササイズは、「息を吐く」ことに意識を向けたトレーニングだ。いずれも呼吸筋を鍛える効果が高いので、毎日どれかひとつ、朝昼晩に1セットずつ実践してみよう。