ウォルト・ディズニー・コンサートホールやフォンダシオン ルイ・ヴィトンなど、巨匠建築家フランク・ゲーリーの代表作を知っていますか?

AI要約

フランク・ゲーリーは、建築界に名を残す現代アメリカを代表する建築家であり、脱構築主義の作風で知られている。

彫刻のような造形で知られるビルバオ・グッゲンハイム美術館など多くの作品を手掛け、数々の賞を受賞している。

ゲーリーの作品は、既存の建築物を再構築し、素材の特性を活かした斬新なデザインが特徴的である。

ウォルト・ディズニー・コンサートホールやフォンダシオン ルイ・ヴィトンなど、巨匠建築家フランク・ゲーリーの代表作を知っていますか?

一度見たら忘れられない、船や魚を連想される彫刻のような造形。その集大成ともいえる「ビルバオ・グッゲンハイム美術館」のことは、きっとご存知の方も多いはず。

今回ご紹介するのは、そんな建築を生み出してきた現代アメリカを代表する建築家の1人、フランク・ゲーリーです。

1929年、カナダ・トロント生まれ。高校卒業後は家族とロサンゼルスに移住し、南カリフォルニア大学、ハーバード大学で建築や都市計画を学びました。

建築界に名を轟かせたのは、1979年の自邸のリノベーション(当時50歳)以降と比較的遅咲き。

その後は、建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞や、高松宮殿下記念世界文化賞を含む、高い評価を受ける作品を次々と発表していきます。

彫刻を思わせる自由な造形の作風は、いびつに傾き歪んだデザインを特徴とするディコンストラクション(脱構築主義)※と分類されることもしばしば。

※代表的な脱構築主義の建築家は、ザハ・ハディド、バーナード・チュミ、ピーター・アイゼンマンなど。

まず最初にご紹介するのは、“ゲーリーをつくった家” とも呼ばれるサンタモニカにあるゲーリーの自邸です。

昔ながらのバンガローを、ワイヤーメッシュや合板、トタンなどが服のように覆う構成が特徴的。あえて過去と現在の境界を曖昧に改築しており、剥がれたペンキやシミが意図的かそうでないのかはゲーリーのみが知るところ。

建材としてありふれた素材を使いながら、既存の住宅をどこまで再構築できるかを問うような作品で、ゲーリーの名を世に知らしめるきっかけとなりました。

双眼鏡が大通り沿いのランドマークとして異彩を放つ、広告代理店の社屋。

もともとこの双眼鏡は、彫刻家 クレス・オルデンバーグとクーシエ・ファン・ブリュッケンがかつて別のプロジェクトでゲーリーと共同して制作したオブジェで、ここでは1階フロアへのエントランス兼会議室棟としてリデザインされました。

ゲーリーは、オルデンバーグをはじめとしたアーティストの友人を多くもち、こうしたコラボレーションにも意欲的でした