ヤマハ、「ライブの真空パック」アンバサダーにLUNA SEAが就任。“全ミュージシャンの夢をのせた挑戦”

AI要約

ヤマハとLUNA SEAが「ライブの真空パック」に関する取り組みを発表し、アンバサダー契約を結んだ。

技術研究・開発を進め、実際の演奏をリアルに再現する新サービスを展開。

LUNA SEAのメンバーも新技術の再現力に感銘を受け、アンバサダー就任が決定。

ヤマハ、「ライブの真空パック」アンバサダーにLUNA SEAが就任。“全ミュージシャンの夢をのせた挑戦”

ヤマハは、ライブやコンサートの体験を無形の音楽・文化資産として保存することを目指した「ライブの真空パック」の取り組みにおいて、人気ロックバンド・LUNA SEAとアンバサダー契約を結んだことを発表。本日9月5日にヤマハホールにてメディア向け発表会を開催した。

同社は、上記「ライブの真空パック」をコンセプトに、音響/映像/照明や舞台演出などを忠実に再現する技術研究・開発を進めており、その一環として今年結成35周年を迎えロック史に足跡を刻むLUNA SEAと、この度アンバサダー契約を締結した格好となる。

ライブの真空パックにおける取り組みとして、実際の楽器の演奏をリアルに自動再現する「Real Sound Viewing」、および高臨場ライブ・ビューイングシステム「Distance Viewing」の2つのサービスを事業開発。これらを支える技術として、音響/映像/照明/舞台演出などのデータ形式を統一化する記録・再生システム「GPAP(General Purpose Audio Protocol)」などを開発、実証を重ねてきたとする。

これらの新サービスや技術を活用することで、「観たくても観られなかったライブ」を保存し、その体験を時間と空間を超えて提供できると説明。また、現代の音楽だけではなく伝承が危ぶまれる伝統音楽の保存や継承にも活用できると謳っている。

そして上記の取り組みにLUNA SEAが賛同。加えて、同社が「Real Sound Viewing」での演奏再現において新技術を開発し、その過程でLUNA SEAのメンバーから評価を受け、求められる技術品質に応える再現力を実現したことで、今回アンバサダー就任が決定したとのことだ。

今回のアンバサダー就任により、ヤマハとLUNA SEAは今後ライブを「真空パック」し、無形の音楽文化資産として遺すことを目的として連携。同社の最新技術およびテクノロジーを用いて、LUNA SEAのライブ体験の保存、再現の機会を創出していくという。同社は「当社が長年培ってきた技術が凝縮した『ライブの真空パック』を、LUNA SEAとともにより多くの人々へ届けていく試み」と説明している

主なアンバサダーとしての活動内容として、ヤマハの新技術のトライアル実施への協力、LUNA SEAライブでの新技術の導入およびライブデータの記録・資産化、Real Sound ViewingおよびDistance Viewingによるライブの再現コンサートの企画などを予定している。アンバサダー活動期間は2026年3月31日まで。

ライブの真空パックについて、LUNA SEAのSUGIZO氏は「ミュージシャンが演奏した音色を細かいタッチやニュアンスまで再現するということは、これまでありそうでなかった。こんな素晴らしい取り組みのアンバサダーに就任させてもらえるのは大変光栄」と笑顔で述べた。

J氏は、「最初は自分が演奏した音と違っていたらという不安だったが、自分が弾いたタッチや音色が忠実に蘇っているのを聴いたとき、これは音楽にとってとんでもないことだと感じた」「生々しい演奏がこのままずっと未来に残っていく可能性は、全ミュージシャンの夢をのせた挑戦になると思う」と力を込めた。

さらに、昨年32年ぶりの目黒鹿鳴館で、150人限定で開催されたライブ『LUNA SEA Back in 鹿鳴館』を、ロックバンド公演として世界初となる技術で再現した再現ライブのデモンストレーションが行われた。再現ライブの技術詳細について追って別項でお知らせする。