楽天モバイルが採用する「スマホ直接通信衛星」、新世代17機の製造開始

AI要約

AST SpaceMobileは新世代機17機の衛星製造を開始し、スマートフォンとの高速通信を実現する計画を進めている。

衛星を打ち上げることで2026年に商用サービスを提供予定で、BlueBird衛星の新機種Block 2は2025年第1四半期に初めて打ち上げられる。

AST SpaceMobileは45社以上のモバイルネットワーク事業者と契約し、28億人の加入者にサービスを提供するために45~60機の衛星が必要としている。

楽天モバイルが採用する「スマホ直接通信衛星」、新世代17機の製造開始

スマートフォンと直接通信可能な衛星の展開を目指す米AST SpaceMobileは米国時間8月15日、新世代機17機の衛星の製造を開始したことを発表した。

 AST SpaceMobileは地球低軌道(LEO)に巨大アンテナを搭載した衛星を打ち上げることでスマートフォンとの高速通信(一般的には「モバイルダイレクト」と呼ばれる)の実現を計画している。9月以降に大型の商業衛星「BlueBird」を打ち上げ、2026年の商用サービスの提供を目指す。8月には、商業衛星5機が打ち上げに向け米フロリダ州ケープカナベラルに到着した。

 AST SpaceMobileで最高経営責任者(CEO)を務めるAbel Avellan氏によれば、BlueBirdの新世代機「Block 2」に相当する17機のうち、最初の1機が2025年第1四半期(1~3月)に打ち上げられるという。1回のミッションで最低4機のBlock 2が投入できると語った。

 Block 2のアンテナ面積は約223m2で、9月に打ち上げられる5機の「Block 1」の64m2よりもずっと大きい。6機目以降のBlock 2には自社開発のチップが搭載され、Block 1の10倍となる衛星1機あたり10GHzの帯域処理が可能になるという。

 AST SpaceMobileは合計45社以上のモバイルネットワーク事業者と契約を結んでおり、既存の加入者数は合計28億人に上ると説明。米国での継続的なサービス提供には、45~60機のBlue Birdが必要だとしている。

 AST SpaceMobileは創業時に日本の楽天グループが出資、楽天モバイルが提携している。