立替経費負担で出張などを躊躇した経験が4割、会社に不満も約4割--Sansanが調査

AI要約

インボイス管理サービス「Bill One」提供会社Sansanが、20~50代の会社員1000名に対して立替経費負担の実態調査を実施し、結果を公表。

調査結果では、平均約3万1000円の立替金額が月収の約1割に相当し、40%以上が金銭的負担を感じていることが明らかに。

経費負担による不満や躊躇などがあり、これが社員のエンゲージメント低下や転職願望につながる可能性も指摘されている。

立替経費負担で出張などを躊躇した経験が4割、会社に不満も約4割--Sansanが調査

 インボイス管理サービス「Bill One」を提供しているSansanは、20~50代の会社員(正社員・契約社員)1000名を対象に「立替経費負担に関する実態調査」を実施。その結果を8月8日付けで公表した。調査期間は7月12~17日で、オンライン上でのアンケート調査によるもの。

 20~50代の会社員1000名に対し、ひと月あたりの立替合計金額を質問したところ、平均約3万1000円という結果に。国税庁の調査によると、ひと月あたりの収入は平均約32万2000円となっているため、立替金額が月収の約1割に相当するという。ちなみに、これまで立て替えた経費のなかで最も高額だった物やサービスを聞いたところ、「海外出張費300万円」(30代/運輸・物流業)、「イベント会場費250万円」(50代/製造業)、「車両代170万円」(20代/製造業)といった回答が見られたという。一方、これまでで最も安価だった物やサービスについては、「コピー代10円」という回答が複数見られたとしている。

 自身の金銭負担を懸念し、接待や出張など立替経費が発生しそうな業務を躊躇した経験はあるかを質問したところ、40%が「経験あり」と回答。立替経費の金銭負担によって、会社に不満を感じた経験はあるか聞いたところ、43.5%が「不満を感じたことがある」と回答したという。

 同社によれば、経費の立て替えが月収の約1割を占めており、金銭的な負担を感じている人が少なくないことが推測されるとともに、負担の大きさによって事業成長のために本来必要であるはずの経費出費を控えた経験がある人は4割におよんでいる状況を指摘。さらに、立て替えの金銭負担によって「転職したい」というコメントもあり、社員のエンゲージメント低下の一因にもなってしまうことが考えられるとしている。