マウントゴックス債権者に対する弁済開始へ──市場は売りを警戒

AI要約

マウントゴックスの債権者が10年ぶりに資金弁済を受け始める。ビットスタンプを通じてBTC、ETH、BCHを受け取れる。

管財人は複数の暗号取引所に対して送金を開始し、数週間以内に資金を取り戻せるようになる見通し。

暗号資産市場では90億ドルの資産の分配が接近し、市場に影響が懸念される中、BTCとBCHが下落傾向にある。

マウントゴックス債権者に対する弁済開始へ──市場は売りを警戒

倒産した暗号資産(仮想通貨)取引所であるマウントゴックス(Mt.Gox)の顧客であった債権者たちは、欧州大手の暗号資産取引所ビットスタンプ(Bitstamp)を通じて、現地時間7月25日に弁済を受け始める。マウントゴックスがハッキング被害に遭ってから10年目を数えた。

ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)の資金をマウントゴックスの管財人から受け取ったと、ビットスタンプは同日にウェブサイトで発表した。また、英国の顧客は、弁済初回において対象外になると述べられた。

マウントゴックスの債権者がクラーケン(Kraken)経由で資産を受け取ったことが複数報告された後、上述のビットスタンプによる投稿がなされた。マウントゴックスの管財人は今月、複数の暗号取引所に対して送金を始め、ユーザーは今後数週間で資金を取り戻すことができるようになる。かつてマウントゴックスは世界最大の暗号取引所であり、初期には全ビットコイン取引の70%以上を扱っていた。

BTCとBCHを中心に約90億ドル(約1兆3,950億円、1ドル=155円換算)相当の資産の分配が間近に迫り、暗号資産市場には暗雲が立ち込めていた。投資家たちは、債権者が10年間の価格上昇の利益を確定するため取り戻した資産を売却し、市場にだぶつくことを懸念していた。

BTCはこのニュースで66,200ドル(約1,026万円)までわずかに下落し、BCHは2%近く下落した。

|翻訳・編集:T.Minamoto|画像:CoinDesk|原文:Bitstamp to Start Distributing Mt. Gox Proceeds on Thursday