イーサリアムETFの需要が期待外れになる可能性:調査会社2社

AI要約

イーサリアム現物ETFの発売について2社の暗号資産会社が控えめな見通しを示している。

ウィンターミュートは、1年間の流入額は最大40億ドルと見込んでおり、価格は12か月で24%上昇すると予測している。

規制当局の承認を得たETFに関しては、ステーキングに関する注目や損失なども考慮されている。

イーサリアムETFの需要が期待外れになる可能性:調査会社2社

知名度のある暗号資産会社2社は、イーサリアム現物ETFの発売が比較的控えめなものになると見ている。

大手マーケットメーカーであるウィンターミュート(Wintermute)は、今後1年間のイーサリアムETFへの流入額は最大で40億ドル(約6400億円、1ドル160円換算)になると見ている。これは、ほとんどのアナリストが予想する45億ドルから65億ドルよりも低い。多い方の65億ドルでも、ビットコインETFが6か月前にアメリカで発売されて以来の流入額である170億ドルよりすでに約62%少ない。

しかしウィンターミュートは、こうした流入によってイーサリアムの価格が今後12か月で24%上昇すると見ている。

ETFは22日の夜に規制当局の最終承認を得たため、ブラックロック(BlackRock)、フィデリティ(Fidelity)、グレイスケール(Grayscale)、ヴァンエク(VanEck)、フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)、ビットワイズ(Bitwise)、21シェアーズ(21Shares)、インベスコ(Invesco)などの発行企業がファンドの提供を開始し、23日に取引を開始できる。

アメリカの規制当局は、イーサリアムETFが保有する暗号資産をステーキングできるようにするという発行企業からの要請に難色を示した。ステーキングにより、投資家に分配できる収益が生み出されるはずだった。ウィンターミュートはレポートで、「この損失によって、投資家がステーキングから利益を得ることができる直接保有と比較して、イーサリアムETFの競争力が低下する」と述べた。

調査会社カイコ(Kaiko)も、イーサリアム関連商品が発売された前例に基づいて同様の見通しを示している。

カイコのインデックス責任者であるウィル・カイ(Will Cai)氏はレポートで、「昨年末にアメリカで先物ベースのイーサリアムETFが発売されたが、需要は期待外れだった」とし、「急速な資産蓄積への期待が高まり、現物ETFの発売に注目が集まっている」と述べた。