電気料金が気になる今知りたい! 「電気代が高い家電」トップ3【家電のプロが節電ワザも解説】
2024年の夏は酷暑でエアコンや扇風機が欠かせない状況だが、電気代の高騰も懸念されている。
政府の支援策終了や円安などが背景にあり、家電の使い方を工夫して節電することが重要である。
特にエアコンの節電方法に注目し、設定温度やフィルター清掃などが有効。
猛暑を超えた「酷暑」といえる状況になっている、2024年の夏。エアコンや扇風機を使わずにはとても過ごせない気候となっています。
しかし同時に、電気代の高騰も気になるところ。そこで今回は、家庭内で電気代が多くかかっている家電製品と、その節電方法について解説します。
そもそも、なぜ電気代の高騰が話題となっているのでしょうか。
日本は海外から化石燃料の大半を輸入しています。現在、これらの化石燃料はコロナショックからの経済活動の再開や、ウクライナ侵攻による社会情勢の不透明感などにより、世界的に高騰。
さらには、円安も急速に進行しています。これらの要素が重なって、電気代、ガス代が高騰しているのです。
また、2023年より始まった政府による負担軽減策「電気・ガス価格激変緩和対策事業」は今年5月に終了。
真夏の電気代負担を軽減するため、8月から10月までの政府による緊急支援こそ決まりましたが、7月、8月に支払う光熱費の負担はアップしていますし、その後も不透明なままです。
電気代の値上がり額は住んでいる地域の電力会社や料金プランによって変わりますが、一般的な家庭でひと月あたり400~1000円になるようです。
光熱費のさらなる高騰を防ぐため、家電の使い方を見直してみましょう。
とはいえ、どうせ節電するなら、できるだけ的を絞って効果的に節電したいところ。電気代が高い家電は何なのでしょうか。
経済産業省の資源エネルギー庁が毎年発行している「夏季の・省エネ節電メニュー」を見ると、夏場の19時頃の電気の使用割合で最も多いのは、エアコンの38.3%。
追って照明器具の14.9%、冷蔵庫の12.0%が続きます。それぞれ、どのように節電すればいいのでしょうか。
夏場の電気代の約4割を占めるエアコンですが、熱中症リスクがあるため安易に停止するのはおすすめできません。設定温度を下げすぎず、サーキュレーターなどによる送風と組み合わせることで節電できます。
設定温度や風速を調整するのも手段のひとつ。三菱電機が今年6月24日に発表した「エアコンと冷蔵庫の節電OK&NG アクション」によると、エアコンは設定温度を1度上げるだけで約10%の節電になるそう。
また、風速は「自動」にして、スイング運転で人にも風が当たるようにすることで、体感温度を下げながら省エネができます。
電源はこまめにオン・オフするのではなく短時間の外出ならつけっぱなしにするのもおすすめ。エアコンは室温を下げるときに電気代が多くかかるためです。
また、室温の維持に関して意外と効果的なのが、2週間に1回のフィルター掃除。フィルターに付いたホコリを落とすだけでも空気の吸い込みが良くなり、冷房効率を高めることができるので、節電になります。