NEC、つくば市でLLMと画像分析技術活用の防災・減災を実証へ

AI要約

NECは、茨城県つくば市で大規模言語モデル(LLM)と画像分析技術を活用した災害に強いまちづくり実証実験を行うと発表。

実証実験は2024年11月~2025年1月に実施予定で、住民が投稿した画像から街の状況をリアルタイムに可視化することで、災害時の状況把握と対応を支援する。

つくば市はスーパーシティ型国家戦略特区指定で、NECとの協力によりデジタルツインの実装を視野に入れ、様々なサービス開発を進める予定。

NEC、つくば市でLLMと画像分析技術活用の防災・減災を実証へ

 NECは、茨城県つくば市において、大規模言語モデル(LLM)と画像分析技術を活用し、災害に強いまちづくりを目指す実証実験を行うと発表した。住民が投稿した画像から街の状況をリアルタイムに可視化し、災害時の迅速な状況把握と対応を支援する。個人情報保護のため、画像中の個人を特定できる情報は削除する。

 実証実験は2024年11月~2025年1月に実施予定。火災などの災害発生時を想定し、平時の様子を住民からの投稿画像として収集。LLMと画像分析でダッシュボード上に可視化し、災害時の初動対応への有効性や社会受容性を検証する。

 つくば市公式アプリ「つくスマ」のテスト環境と連携し、アプリを通じた画像投稿を収集。違法駐車や混雑場所など、災害時に問題となり得る平時の状況を可視化する。また、災害時に役立つ情報の投稿を促し、安全な行動変容につなげる。さらに、防災分野におけるSNS投稿画像について、利用目的外での個人情報の取り扱いについても検証を行う。

 つくば市は2022年にスーパーシティ型国家戦略特区に指定され、「つくばスーパーサイエンスシティ構想」のもと、インクルーシブな社会の実現を目指している。NECは、2024年度の内閣府「先端的サービス開発・構築及び規制・制度改革に関する調査事業」に採択されている。

 両者は、LLMと画像分析による街の状況可視化に加え、2025年度以降はデジタルツインの実装も視野に入れ、平時・災害時におけるさまざまなサービス開発を進める。