妊産婦の通院をタクシーで支援 奈良・広陵町がGOと連携

AI要約

タクシー配車アプリ大手「GO」と奈良県広陵町が妊産婦の通院支援にデジタルタクシーチケット「GOチケット」を活用する事業で連携する。GOによると、妊産婦支援のGOチケット活用は全国で初めてで、10月から社会実験を開始する予定。同町は公共交通の課題を解決し、高齢化に対応するためタクシーを移動手段に組み込む考え。

妊産婦の通院をタクシーで支援 奈良・広陵町がGOと連携

タクシー配車アプリ大手「GO」(東京都港区)と奈良県広陵町は、妊産婦の通院支援にデジタルタクシーチケット「GOチケット」を活用する事業で連携すると発表した。町内の妊産婦が通院時にGOアプリでタクシーを使う場合、チケットで乗車1回につき一定額の支援が受けられる。GOによると、妊産婦支援のGOチケット活用は全国で初めてという。10月から社会実験を開始する予定。

GOや同町によると、妊婦が母子手帳の交付を受ける際、氏名や住所、メールアドレスなどを登録してもらい、GOアプリ内で使えるGOチケットを送付する。月1回の妊婦健診のほか、乳幼児健診で利用できる。チケットは事前に行先の病院を登録する仕様を予定しており、通院目的以外での使用はできなくするという。詳細は今後詰める。

同町は路線バスの廃止に伴い平成21年からコミュニティーバスで公共交通を維持しているが、交通の主体はマイカーとなっている。高齢化の進行もあり、マイカー以外の足の確保が課題となっており、GOとの提携でタクシーを移動手段に組み込む考えだ。

GOと同町の連携協定締結式が町役場で行われ、山村吉由町長は「現状の町内の公共交通は利便性が低い。タクシー、バス、鉄道をバランスよく町民に使ってもらえるようにしたい」と述べた。