「株主優待になぜPayPayポイント?」「LINEヤフーとのシナジーは?」 ソフトバンク株主総会の質疑応答まとめ

AI要約

ソフトバンクの株主総会での主な質疑応答を紹介。通信事業における競争力、スマホ契約者数の目標、BCP対策、社会貢献活動などについて報告。

宮川氏が通信各社との競争や強み、スマホ契約者数の目標、首都圏震災時のBCP対策、スマホ教室の取り組みなどについて詳細に説明。

ソフトバンクの成長戦略や事業展開に関する質疑応答を通じて、会社の方針や取り組みについて理解を深める機会となった。

「株主優待になぜPayPayポイント?」「LINEヤフーとのシナジーは?」 ソフトバンク株主総会の質疑応答まとめ

 ソフトバンクは6月20日、都内で第38回 定時株主総会を開催した。2023年度の事業が報告された後、今後の成長戦略を社長の宮川潤一氏が説明。また、定款の一部変更や役員選任など3つの議案について決議された。

 ここでは、主な質疑応答について紹介する。質問は、事前に専用サイトに入力されたもの、インターネット出席の株主から、来場した株主からの順で行われ、一部の質問には役員や創業者の孫正義氏が回答する場面もあったが、基本的に宮川氏が回答した。

 まずは、本業の通信事業に関連する質問を紹介しよう。

―― 通信各社との競争において、ソフトバンクの強みを教えてほしい。

宮川氏 グループの中に、LINEで9700万人、Yahoo!で8500万人、PayPayで6400万人という、国民の大半が使っている国内最大規模のサービス群がある。それらとの連携が大きな差別化になると考えている。また、以前は一番の弱点ともいわれたネットワークも、品質向上に向けて、本当に地道な努力を続けてきた結果、第三者機関から「一貫した品質」のナンバーワンといわれるようになってきた。本当にありがたい話。MNPでもずっと純増を続けており、高い競争力を維持していると思っている。

―― 10年後、20年後のスマホ契約者数をどのくらいになると想定しているか。

宮川氏 今、ようやく3000万を超えたところで、もちろん、4000万、5000万と狙っていきたい。今、携帯電話の事業としては国内3位だが、いつまでも3位に甘んじるつもりはない。2位、1位と上を目指していきたい。AIを使う道具として、スマートフォンは非常に有利なポジションになると考えており、純増に向けて精いっぱいやっていきたい。

―― 首都圏震災時のBCP対策について聞きたい。

宮川氏 これは私の得意分野なので細かく説明したい。BCP対策として、強固なネットワークを作るため、投資を惜しまずやった時期がある。今、関東圏内と関西圏内に大きく2つの監視センターがあり、ネットワークの運用部隊が2分割されている。さらに、1カ所をシステム的に3分割している。その意味で、6か所のリダンダンシー(冗長性)が構成されている状況なので、首都圏に、もし本当に大きな地震が来ても、まずは関西に切り替わり、関西の中でも3分割しており、首都圏のデータを取り扱えるキャパシティーを持っている。対策は割としっかりやっているつもり。

―― 社会貢献として、官公庁などから出資してもらって、スマホ教室やパソコン教室を地域で開催できないか。

宮川氏 弊社はスマホ教室を年間100万回やっている。昨年、一昨年も100万回やり、今年も同じだけやろうと思っている。ソフトバンクショップの他、学校に訪問したりして、無償で行っている。

 われわれの目指す世界観は、年齢によって情報格差が生じてはいけないとこういうこと。情報機器に触れる機会がなかった高齢の方々を中心に、スマホ教室を開催させてもらっている。ショップで言っていただければ、すぐ教室にご案内するので、ぜひショップへ行っていただきたい。