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米Oracle、ローコード開発プラットフォームの最新版「Oracle APEX 24.1」を発表
米Oracleは、ローコード開発プラットフォーム「Oracle APEX 24.1」を発表した。Oracle APEXは、パフォーマンスとセキュリティを兼ね備え、AIアシスタント機能も搭載されている。
「Oracle APEX AI Assistant」は、アプリケーション開発を簡素化し、自然言語によるプロンプトを使用してSQL文の自動生成やデバッグ修正が可能となる。また、自然言語のユーザープロンプトから新規アプリケーションのブループリントが作成できるようになっている。
Oracle APEX 24.1には会話型AIダイアログ機能やPDF生成機能などが追加され、アプリケーションビルダーの機能拡張も行われている。全体的に開発スピードが向上し、コード数も削減されるメリットがある。
![米Oracle、ローコード開発プラットフォームの最新版「Oracle APEX 24.1」を発表](/img/article/20240618/6670f0446f76f.jpg)
米Oracleは17日(現地時間)、ローコード開発プラットフォーム「Oracle APEX」の最新版となる「Oracle APEX 24.1」を発表した。
Oracle APEXは、モバイルアプリケーションやウェブアプリケーションを開発するためのプラットフォームで、パフォーマンスとセキュリティ、可用性、スケーラビリティを兼ね備えているという。Oracle APEXはすべてのOracle Databaseのクラウドサービスに含まれており、Oracle Databaseの一機能として無償で提供されている。
米Oracle ソフトウェア開発担当 シニアバイスプレジデントのマイケル・ヒチワ(Michael Hichwa)氏は、「現在世界で85万人以上のOracle APEX開発者が存在し、APEXによって開発されたアプリケーションの数は2100万以上にのぼる」としている。
最新版となるOracle APEX 24.1には、AIアシスタント機能の「Oracle APEX AI Assistant」が搭載されている。Oracle APEX AI Assistantは、アプリケーション開発を簡素化し、大規模でミッションクリティカルなアプリケーションを迅速に構築できるよう開発者を支援する機能。アプリケーションの開発時には、自然言語によるプロンプトを使用して必要な機能とコンポーネントを指定するだけで、SQL文の自動生成やワンクリックでのデバッグ修正が実行される。これにより、多くの表の名前を覚える必要もなく、アプリケーションに対話型インターフェイスを容易に追加できるようになるという。
ヒチワ氏は、「開発者にとって、数多くの表の名前や列名、頻繁に使用しない構文などを覚えるのは大変なことだが、APEX AI Assistantはコンテキストに沿った列名を決定し、JOINや複雑な構文を生成する。それに、自然言語を使って『ニューヨーク市の学校で、安全性と卒業率を組み合わせた上で最も良い学校はどこか』といった質問をするだけで、結果を正確に示してくれる」と述べている。
また、Oracle APEX 24.1では、自然言語のユーザープロンプトから希望する属性と機能を指定することで、新規アプリケーションのブループリントが作成できるようになっている。これにより、基本的なコーディング作業が自動化され、アプリケーションに独自のカスタマイズ機能を構築するといった複雑な作業にリソースを費やすことが可能になる。
会話型AIダイアログ機能も搭載しており、開発者は生成AIや自然言語処理コンポーネントを構築しなくても、既存のアプリケーションにチャットウィジェットを追加することができ、エンドユーザーが対話型インターフェイスを通じてアプリケーションと自然言語で会話を行えるようになる。
さらに最新版には、PDF生成などの文書ジェネレータサービスが追加されたほか、スポットライト検索機能をはじめとするアプリケーションビルダーの機能拡張、ページデザイナーの改善、動的アクションの機能拡張などが施されている。
Oracle APEX 24.1は、同日より利用が可能だ。ヒチワ氏は、「Oracle APEXを使うことで、アプリケーションの開発スピードが大幅に向上できるとともに、開発されたアプリケーションで使われるコード数を大幅に削減できる」と述べている。