中国「嫦娥6号」、着陸機を探査車が撮影–「映える」位置まで自律走行

AI要約

中国の「嫦娥6号」が月の裏側からの試料回収を行うミッションに成功し、小型探査車がランダーの写真を撮影して地球に送信した。

ミニローバーは5kgの軽量な設計で、過去の探査機よりも小型化されている。また、嫦娥6号は荷電粒子も採取したと報じられている。

ランダーから自律的に分離し、写真を撮影したミニローバーの活躍は成功裏に進行しており、今後のミッションに期待が高まっている。

中国「嫦娥6号」、着陸機を探査車が撮影–「映える」位置まで自律走行

中国の「嫦娥6号」(Chang’e-6)の小型探査車(ミニローバー)が着陸機(ランダー)の写真を撮影し地球に送信した。

 嫦娥6号は月の裏側からの試料回収(サンプルリターン)を目指すミッションで、6月2日にランダーと上昇機(アセンダー)がエイトケン盆地のアポロクレーターに着陸した。以前公開された写真からランダーにはミニローバーが搭載されていることも確認されていた。

 ミニローバーは嫦娥6号から離れ、ランダーの写真を撮影した。中国国営放送の新華網によれば、このミニローバーはランダーから自律的に分離し、適切な位置まで走行し、写真を撮影したという。

 ミニローバーの重さは5kg。2013年に打ち上げられた「嫦娥3号」のローバー「玉兔号」、2019年に打ち上げられた「嫦娥4号」のローバー「玉兔2号」の重さはそれぞれ約140kgとみられており、嫦娥6号に搭載されたミニローバーははるかに小型で軽量になったとみられている。

 嫦娥6号が荷電粒子を採取したことも、海外メディアのSpace.comが報じている。この荷電粒子は太陽光によって励起されたガスで、欧州宇宙機関(ESA)が開発した「月面マイナスイオン探知機(Negative Ions at the Lunar Surface:NILS)」で検出された。