描くキャラに「命」吹き込む Live2Dモデラー兼マルチクリエイター、徹夜の紅茶さん プロフェッショナル 専門学校から

AI要約

23歳のLive2DモデラーがVチューバーのキャラクターを制作するフリーランスとして活躍

達成感を得られる仕事や、マルチクリエイターとしての活動について

地元高知県から大阪のアニメ専門学校を経て、企業の制作案件や教育活動を通じて成長

描くキャラに「命」吹き込む Live2Dモデラー兼マルチクリエイター、徹夜の紅茶さん プロフェッショナル 専門学校から

「キャラクターを依頼主の方に配信でほめてもらえると、やりがいを感じるというか、達成感がすごくあります」

ハンドルネーム「徹夜の紅茶」さん(23)=X(旧ツイッター)アカウントは@allnight_tea=は、2Dイラストに立体的なアニメーションを加える表現技術を自在に操る「Live2D」モデラーだ。

フリーランスの立場で主にバーチャルユーチューバー(Vチューバー)のキャラクター制作を請け負う。

Live2Dのソフトウエアを駆使してキャラに動きを付け、1枚のイラストに〝命〟を吹き込む。技術的には目や口、髪などパーツの変形で動いているように見せており、原画のイメージや質感を保ち、キャラに動きを持たせられるのがLive2Dの特色だ。

イラストレーターでもあり、自身をマルチクリエイターと呼ぶ。「原画からモデリングまで手掛けられるのが強み」。「人外」と呼ばれる人ではない創作キャラクターやダークな世界観を描くのが得意という。

高知県宿毛(すくも)市出身。アニメ「ポケットモンスター」の塗り絵が好きな子供だった。もちろん、イラストを描くのも好きで「もっと上手くなりたい」と考える一方、総合学科を置く地元の高校で力を注いだのは吹奏楽部での音楽活動。一時、将来はゲームのBGMを作りたいと考えたが、やはり「好き」を追求しようとイラストレーターを志した。

進学先の大阪アニメ・声優&eスポーツ専門学校(大阪市北区)では、コミックイラストコース(当時)を専攻。今も一緒に仕事をする「恩師」の下で画力向上に励んだ。在学中は同校の産学連携プロジェクトの一環で、令和3年12月に近畿エリアで発売された「かっぱえびせん 紅しょうが天味」(カルビー)のパッケージデザインも考案した。

「学生時代に企業の制作案件に携われることができ、自分の作品が商品化に至ったのは大きな財産」。Live2Dモデラーは発注があって成り立つ仕事だ。企業側のリクエストに応じて作品を作り上げる過程は、依頼主のこだわりに一つ一つ応える今の仕事と通底する。

卒業間もない母校で「先生」としての一面も。個人スキルは言うまでもないが、必要なのはコミュニケーション力だと、後進に伝えている。細かい作業が求められる仕事だけに、何ができ、何ができないかを分かりやすく説明する力が求められると感じるからだ。